【デニムのコート　― 着られなかった服 ―】ベルリンに住み始めた2014年の秋、ふらりと入ったセレクトショップで見つけたデニム素材のコート。ただ値段が高く、しかも着こなしが難しそうな少し変わったデザイン。けれど、私はとても惹かれてなりませんでした。「即購入！」の気持ちにはならなかったものの、そのお店の前を通る度に「まだあるな」と確認。そして2015年のセールの時期。そのコートは安くなっていましたが、残っていました。「やっぱりちょっとクセのあるデザインだからなかなか売れないんだ。まぁそう簡単には売れないだろう」。そんなことを思っていたら、数日後お店から姿を消していました。「やっぱり買っておけば良かった……」との後悔とともに、「これで良かった。あのデザインは私では着こなせない」と思うことで、コートへの思いを忘れることに。そして更に翌年の2016年の2月。こんな場所で？とたまたま見つけた、そのセレクトショップのアウトレットのお店。「まさか……」と思いながらも店内に入ってみると、「あ！」。どうやらあの時は“売れた”のではなく“売れ残って”、しかも更に値引きされてそのお店に並んでいたのでした。もうこれは運命としか思えない、と即購入。ただ帰宅して着てみると、やはりデザインのせいか落ち着かず……。けれどせっかく買った運命のコート。今年の冬は、上手に着こなして堂々とベルリンの街を歩きたいと思います。（konomiasahi　38歳　ベルリン） #nationalfashionstoryproject #SPUR_NFSP 「SPURナショナル・ファッションストーリー・プロジェクト」は、皆様のファッションにまつわるエピソードを集めるプロジェクトです。お寄せいただいたエピソードのうち、採用された方には、イラストと共にご紹介するとともに、iTuneギフト1,500円分を差し上げます。詳しくは特設ページにて。https://spur.hpplus.jp/story/

spurmagazineさん(@spurmagazine)が投稿した動画 - 2016/11/21 11:12:47