新橋演舞場で開催中、ジュール・ルナール原作のミュージカル『にんじん』(仏原題・Poil de carotte)を観てきました。主演は大竹しのぶさん、アコーディオニストに良原リエさんが出演されていました。 もうね〜…フランス文学ってどうしてこうも過酷なんでしょうかね。にんじんのあらすじは知っていたので、なかば怯える気持ちで向かったのですが、大竹しのぶさんのてっぺん突き抜けた演技も相まって、ノックアウトでした。コレそもそも児童文学の部類に入れていいのか?と思うほど、『にんじん』の原作は過酷。親にいじめ倒される主人公フランソワ(にんじん)が、子供なのに自殺未遂を繰り返す。その背景には止むに止まれぬ親たちの暗い人生の影があるんですけど、児童虐待を受けた経験のある方が読んだら速攻過呼吸になってしまいそうなほど救いがないのですよ。しかし、そこにフランス文学の真髄も同時に息づいている。この物語は、作者ルナールの幼少期の経験を客観視し尽くした果てにある、非常にフランス的な感情を排除した視点で描かれていて、最後には何にも惑わされない個人の人生を歩いてゆこうとするにんじんの逞しさに希望が生まれるわけなんです。 母親役のキムラ緑子さんの空恐ろしい怪演も相まって、私は最初から最後までにんじん可哀想!人生ってここまで過酷なの⁈ 果ては、ピガ兄が『しんきん』とあだ名をつけられいじめ倒される画まで浮かんじゃって(完全に考えすぎ?)涙流しっぱなしでした。 ミュージカルじゃなかったら辛すぎて成立しない世界観を、危ういギリギリの糸でがっちり繋いだのはやはり大竹しのぶというものすごい女優の力量。人種も年齢も軽く超えてました。彼女が22歳のときに演じた物語を、今また演じた意味がわかった気がしました。 フランス〜〜あんた、嘘がつけない国だね。非情だね。ラ・ミゼラーブル‼︎ぁあ無情。しかし、現実を突きつけられた果てにある、見限りと真の孤独な希望にいつも胸焦がす自分はやはりフランス中毒なのだと再確認せざるを得ない日でもありました。 ※一幕目が終わって、口から魂出ちゃうかなと思ったのにもかかわらず、幕間に縁むすびを5分で完食している自分‼︎?げんきん‼︎ #poildecarotte

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猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 8月25日 01時38分


新橋演舞場で開催中、ジュール・ルナール原作のミュージカル『にんじん』(仏原題・Poil de carotte)を観てきました。主演は大竹しのぶさん、アコーディオニストに良原リエさんが出演されていました。
もうね〜…フランス文学ってどうしてこうも過酷なんでしょうかね。にんじんのあらすじは知っていたので、なかば怯える気持ちで向かったのですが、大竹しのぶさんのてっぺん突き抜けた演技も相まって、ノックアウトでした。コレそもそも児童文学の部類に入れていいのか?と思うほど、『にんじん』の原作は過酷。親にいじめ倒される主人公フランソワ(にんじん)が、子供なのに自殺未遂を繰り返す。その背景には止むに止まれぬ親たちの暗い人生の影があるんですけど、児童虐待を受けた経験のある方が読んだら速攻過呼吸になってしまいそうなほど救いがないのですよ。しかし、そこにフランス文学の真髄も同時に息づいている。この物語は、作者ルナールの幼少期の経験を客観視し尽くした果てにある、非常にフランス的な感情を排除した視点で描かれていて、最後には何にも惑わされない個人の人生を歩いてゆこうとするにんじんの逞しさに希望が生まれるわけなんです。
母親役のキムラ緑子さんの空恐ろしい怪演も相まって、私は最初から最後までにんじん可哀想!人生ってここまで過酷なの⁈ 果ては、ピガ兄が『しんきん』とあだ名をつけられいじめ倒される画まで浮かんじゃって(完全に考えすぎ?)涙流しっぱなしでした。
ミュージカルじゃなかったら辛すぎて成立しない世界観を、危ういギリギリの糸でがっちり繋いだのはやはり大竹しのぶというものすごい女優の力量。人種も年齢も軽く超えてました。彼女が22歳のときに演じた物語を、今また演じた意味がわかった気がしました。
フランス〜〜あんた、嘘がつけない国だね。非情だね。ラ・ミゼラーブル‼︎ぁあ無情。しかし、現実を突きつけられた果てにある、見限りと真の孤独な希望にいつも胸焦がす自分はやはりフランス中毒なのだと再確認せざるを得ない日でもありました。 ※一幕目が終わって、口から魂出ちゃうかなと思ったのにもかかわらず、幕間に縁むすびを5分で完食している自分‼︎?げんきん‼︎ #poildecarotte


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2017/8/25

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