ポーランド政府観光局 ZOPOT w Tokioのインスタグラム(polandtravel_jp) - 10月2日 07時30分

北ポーランドのマズーリ湖水地方の奥深くにひっそりと残るコンクリートの廃墟。ポーランド語でヴィルチ・シャニエツWilczy Szaniec、ドイツ語でヴォルフスシャンツェWolfschanzeと呼ばれ、これを日本語にすると「狼の巣」になります。
地図で探すときはGierłoż（ギェルウォシ）という地名で探すとわかりやすいです。ヒトラーが1941年6月から44年11月まで大本営を置いた場所。私がここを訪れたのは9月の半ばで、気温が比較的低いエリアのためすっかり秋という感じでした。
湖沼地帯の森の中を進むとその場所とは不釣り合いな途方もなく頑丈なコンクリートの廃墟が無機質に残る戦争の史跡という印象を受けます。
自然の要塞の要件を備え、ソ連との戦争を計画していたヒトラーにとっては絶好の立地だったそうです。基地は上から見てもわからないように自然の木をそのまま生かし、道路や建物にも念入りにカムフラージュを施すなどしていました。周囲には地雷原、建物の周りには鉄条網などで2重に防護壁を築くなどしていました。ちなみにヒトラーの壕の大きさは幅32m、奥行36ｍ、高さ10ｍ、天面のコンクリート厚は8ｍ、重量5万トン！
このオオカミの巣では1944年7月に第2次大戦史で大きな出来事のひとつであったヒトラー暗殺未遂事件が起きています。2008年にはアメリカでこの事件は映画化されトム・クルーズが主犯のシュタウフェンベルク大佐を演じました。
1945年1月ドイツ軍がここを退却する際には数千トンの爆薬で爆破を試み、その爆発の振動で8キロ先の町の教会のステンドグラスが割れたと現地ガイドが教えてくれて、これには本当に? びっくりしました。
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