猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 3月12日 01時24分

この子たちもずいぶんと大人びた顔になったし、私もふと気がつけばそれなりに歳をとっていた。
若い頃、自分だけは歳なんかとらないんじゃないか、ややもすると死んだりもしないんじゃないかと思っていた。でも、そんなのはまぼろしで、ごく一般的な身体と心しか持たない自分は、順調に老いていつか死ぬのだろう。その確かさゆえに、私は日々をはち切れんばかりに、がむしゃらに生きる。魂は重さのないフワフワとした風船のようなもので、それをこの世に繋ぎ止めておけるのは、50Kg程度の重さを持った私の身体という箱だ。ときどき破れたり、穴が空いたりしたところをテープで止めたり、布で補強している箱だ。それもいつか補強しきれなくなって、裂け目から魂は少しずつ気化してゆく。老いて死ぬというのは、ある日突然ではなく、そうして少しずつ死んでゆくことなのだろうと思う。できれば私も、そうして少しずつ気化したい。愛する人と他愛もない話をしながら、よく見知ったその手に触れながら、美味しいコーヒーを淹れながら。

#猫沢家の猫兄弟

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