去年のある日のこと。 息子が、私の踵を見て言った。 「おちゃーちゃん、何で、ここ、ツバツバなの?」 私の踵はもうここ何年も、夏でも冬でもウユニ塩湖のようにひび割れていたのだけど(しかもあろうことか全く気にしていなかった)、それを息子が「ツバツバ」と表現したのだ。 うーん、そうきたか!なんて素晴らしい表現なんだ!私のバリバリの踵も役に立って良かったなぁ! と、 私はある会食で、その話を面白おかしく、大笑いしながら話した。(実際にその時の息子の神妙な顔が可愛くて面白かった) そこにいた女性メンバーはみんな「えー!私もツバツバです!」「私だって、ひどいもんですよ〜!ツバツバ仲間!」と口々に言い合った。 その時1人だけ、「…私は、ツバツバではありません。」と、ポツリ恥ずかしそうに呟いた女性がいた。 大変お世話になった、私より年上の女性編集者だった。 黒木瞳さんが「女として終わらないために踵のケアは怠らない」というようなことを何かの取材でおっしゃっていたけど、確かに、その方は同性の私から見ても色気と品格が混じり合い、深く透き通った静かな湖のように、凛とした雰囲気があった。 後日、その方から一冊の本が送られてきた。その後の会話で大いに盛り上がった、向田邦子さんの「阿修羅のごとく」だった。 本を送ってくださるお心遣いはもちろん、その本が大切そうに革のブックカバーに入れられていたこと、そして添えられていた手紙の文字が美しかったことに、再び小さな衝撃を受けた。 衝撃を受けながら、ブックカバーのターコイズグリーンを見て、静かな湖を思い出していた。 …まだ間に合う。 私も、ツバツバじゃない女性になろう。 湖を指で撫でた後、私は踵に塗るクリームを買いに行った。 ・ #踵の思い出 #阿修羅のごとく #向田邦子

hamaji_0912さん(@hamaji_0912)が投稿した動画 -

浜島直子のインスタグラム(hamaji_0912) - 6月26日 17時04分


去年のある日のこと。
息子が、私の踵を見て言った。
「おちゃーちゃん、何で、ここ、ツバツバなの?」
私の踵はもうここ何年も、夏でも冬でもウユニ塩湖のようにひび割れていたのだけど(しかもあろうことか全く気にしていなかった)、それを息子が「ツバツバ」と表現したのだ。
うーん、そうきたか!なんて素晴らしい表現なんだ!私のバリバリの踵も役に立って良かったなぁ!
と、
私はある会食で、その話を面白おかしく、大笑いしながら話した。(実際にその時の息子の神妙な顔が可愛くて面白かった)
そこにいた女性メンバーはみんな「えー!私もツバツバです!」「私だって、ひどいもんですよ〜!ツバツバ仲間!」と口々に言い合った。
その時1人だけ、「…私は、ツバツバではありません。」と、ポツリ恥ずかしそうに呟いた女性がいた。
大変お世話になった、私より年上の女性編集者だった。
黒木瞳さんが「女として終わらないために踵のケアは怠らない」というようなことを何かの取材でおっしゃっていたけど、確かに、その方は同性の私から見ても色気と品格が混じり合い、深く透き通った静かな湖のように、凛とした雰囲気があった。
後日、その方から一冊の本が送られてきた。その後の会話で大いに盛り上がった、向田邦子さんの「阿修羅のごとく」だった。
本を送ってくださるお心遣いはもちろん、その本が大切そうに革のブックカバーに入れられていたこと、そして添えられていた手紙の文字が美しかったことに、再び小さな衝撃を受けた。
衝撃を受けながら、ブックカバーのターコイズグリーンを見て、静かな湖を思い出していた。
…まだ間に合う。
私も、ツバツバじゃない女性になろう。
湖を指で撫でた後、私は踵に塗るクリームを買いに行った。

#踵の思い出
#阿修羅のごとく
#向田邦子


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2018/6/26

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