千秋さんのインスタグラム写真 - (千秋Instagram)「この春、わたしの大切なメインスタイリストさんが卒業しました。わたしのスタイリングだけではなく、なんとこの業界を卒業です。 同い年でお互い10代の頃から知っている彼女。同じロンドンナイト出身。  ちょっとわたしのファッションのこだわりを書きますね。今はだいぶ大人になり、まあ何でもいいか、となっているので、あくまでも当時の思考ですーーー短大の卒論は「ファッションとロックの関係」でした。昔の宝島や季刊誌だった頃からのCutieを愛読し、ロンドンナイトに通い、原宿を我が物顔で歩き、まさしく時代はとんがりキッズだったわたしにとって、芸能界に入ってからの「衣装」は大きな問題でした。スタイリストさんというのは全員、わたしよりも知識もあってお洒落なイカしたひと達なんだと思っていました。ところが、そんなひとと(あくまでもわたしにとって)なかなか出会えませんでした。 40's、50's、60's、70's、80's、90's、それぞれの時代と音楽と文化と時代背景。例を一つあげると「PUNKという音楽とファッションについて。ヴィヴィアンウエストウッドとセックスピストルとイギリスの労働階級と社会背景が複雑に絡み合ってできたムーブメントをきちんと把握しているか」。簡単に言うと、ピストルズを聴いたことないのにヴィヴィアンを着るってどゆこと?とか。50'sとロックンロールとロカビリー、アメリカの社会情勢、映画との関係。60年代ならモッズ、70年代ならヒッピー、サイケデリック•••と最低限その辺の知識があるひと、がわたしのスタイリスト条件でした。しかし、ロンドンナイトには沢山いたのに、世の中にはほとんどいないのでした。残念ながら芸能界でも、すぐに出会えませんでした。 なので、会社が選んだスタイリストさんが持ってきてくれた服を、ひとつも着ないで私服で出たり、「ダサい服でテレビに出るくらいなら帰ります」という極端な考えでした。新人にも関わらず。(だからといってわたしが最強にお洒落だったか否かは甚だ疑問ですが) 当時、衣装でいつも揉めてしまうわたしに苦言を呈したチーフマネージャーさんは、泣きながら訴えた「わたしの芸の50%は衣装なんです!」になぜか心を打たれ「そういうことか!」と急激に理解し、スタイリスト問題は解決していきました。 独身時代のわたしは、全ての服にその「ロンドンナイト的知識」が入っているのが大前提のファッションだったと思います。(当時、そこに気付いて指摘してくれたユーミンはさすが、と思いました。) そして、ママになり、わたしに新しい要素が入りました。それまで着ていた「ロリータ」「PUNK」「Tシャツに着物」「ジャージにチュチュ」「全身真っ黒」のような、アバンギャルドな奇抜な服ばかりじゃ通用しません。そこで、もうひとりスタイリストさんを探していた時に出会ったのが、彼女です。テレビ局内で偶然再会した時は大声を出してしまいました。あの頃の真夜中のクラブ活動友達と現場で会うなんて。東京砂漠で偶然同郷の友達に逢う気分でしょうか。 「なんでここにいるの?」 「今、スタイリストなの!」 熱望する「ロンドンナイト的知識」があるのは言わずもがな。当時から超売れっ子だった彼女ですが、お願いをして、わたしの2人目のスタイリストになってもらいました。(2人体制に) スタイリングも抜群でした。微妙なこだわりも、言わなくてもわかってくれる。衣装選びはとても楽しかったです。そして娘より3つ上の男の子がいる先輩ママである彼女には、衣装じゃない部分でもかなりお世話になりました。「もうすぐ幼稚園入学なの」「ママ友ってどういうもの?」「季節の行事のお料理メニューは」「小学校、PTAどうしよう」「留学どこがいいかな」•••仕事場でもママ友としても頼りになる彼女。PTA会長を2年も務め(させられ)たツワモノでもあります。息子くんと娘も仲良くなりました。日々会えることはわたしにとってかなりの安心感でした。 ところが。 数年前、彼女が「新しい夢ができたの。今、その準備を始めてる。近々、スタイリストの仕事は全部辞めてそっちを頑張りたい」と言いました。売れっ子のスタイリストで順風満帆、わたしも周りも「じゃあ両方やればいいのに」と願ったのですが「どちらの業界にも失礼だから、こっちは辞めて、そっちの世界で0から頑張る」と。もう旦那さんにも海外の学校にいる息子くんの許可も得ている、と。同い年で、30年近く同じ職業を全力で働き、子育てを間も無く終える今だからこそ、元々持っていた夢にチャレンジしたい、もう遅いくらい、と語る彼女にこれ以上反対する気は起きませんでした。大成功したキャリアを全部整理して新しい世界で見習いから始めるなんて。もったいない、って今までならわからなかったかもしれない。でも、今は、凄くわかる。痛いほどわかる!これは、最近、同世代のキャリア女性の共通の話題です。その話はまた。 写真はノンストップの衣装。彼女のスタイリスト最後の仕事です。長い間お疲れ様でした。ありがとうございました。これからの彼女の新しい夢を応援します。新しい人生、楽しんで頑張って。 これからはスタッフじゃなく、友人です。 (文字数限界 #スタイリスト #飯塚チサト #ロンドンナイト #千秋コラム #stylistB」3月31日 21時11分 - chiaki77777

千秋のインスタグラム(chiaki77777) - 3月31日 21時11分


この春、わたしの大切なメインスタイリストさんが卒業しました。わたしのスタイリングだけではなく、なんとこの業界を卒業です。
同い年でお互い10代の頃から知っている彼女。同じロンドンナイト出身。

ちょっとわたしのファッションのこだわりを書きますね。今はだいぶ大人になり、まあ何でもいいか、となっているので、あくまでも当時の思考ですーーー短大の卒論は「ファッションとロックの関係」でした。昔の宝島や季刊誌だった頃からのCutieを愛読し、ロンドンナイトに通い、原宿を我が物顔で歩き、まさしく時代はとんがりキッズだったわたしにとって、芸能界に入ってからの「衣装」は大きな問題でした。スタイリストさんというのは全員、わたしよりも知識もあってお洒落なイカしたひと達なんだと思っていました。ところが、そんなひとと(あくまでもわたしにとって)なかなか出会えませんでした。
40's、50's、60's、70's、80's、90's、それぞれの時代と音楽と文化と時代背景。例を一つあげると「PUNKという音楽とファッションについて。ヴィヴィアンウエストウッドとセックスピストルとイギリスの労働階級と社会背景が複雑に絡み合ってできたムーブメントをきちんと把握しているか」。簡単に言うと、ピストルズを聴いたことないのにヴィヴィアンを着るってどゆこと?とか。50'sとロックンロールとロカビリー、アメリカの社会情勢、映画との関係。60年代ならモッズ、70年代ならヒッピー、サイケデリック•••と最低限その辺の知識があるひと、がわたしのスタイリスト条件でした。しかし、ロンドンナイトには沢山いたのに、世の中にはほとんどいないのでした。残念ながら芸能界でも、すぐに出会えませんでした。
なので、会社が選んだスタイリストさんが持ってきてくれた服を、ひとつも着ないで私服で出たり、「ダサい服でテレビに出るくらいなら帰ります」という極端な考えでした。新人にも関わらず。(だからといってわたしが最強にお洒落だったか否かは甚だ疑問ですが)
当時、衣装でいつも揉めてしまうわたしに苦言を呈したチーフマネージャーさんは、泣きながら訴えた「わたしの芸の50%は衣装なんです!」になぜか心を打たれ「そういうことか!」と急激に理解し、スタイリスト問題は解決していきました。
独身時代のわたしは、全ての服にその「ロンドンナイト的知識」が入っているのが大前提のファッションだったと思います。(当時、そこに気付いて指摘してくれたユーミンはさすが、と思いました。) そして、ママになり、わたしに新しい要素が入りました。それまで着ていた「ロリータ」「PUNK」「Tシャツに着物」「ジャージにチュチュ」「全身真っ黒」のような、アバンギャルドな奇抜な服ばかりじゃ通用しません。そこで、もうひとりスタイリストさんを探していた時に出会ったのが、彼女です。テレビ局内で偶然再会した時は大声を出してしまいました。あの頃の真夜中のクラブ活動友達と現場で会うなんて。東京砂漠で偶然同郷の友達に逢う気分でしょうか。
「なんでここにいるの?」
「今、スタイリストなの!」
熱望する「ロンドンナイト的知識」があるのは言わずもがな。当時から超売れっ子だった彼女ですが、お願いをして、わたしの2人目のスタイリストになってもらいました。(2人体制に)
スタイリングも抜群でした。微妙なこだわりも、言わなくてもわかってくれる。衣装選びはとても楽しかったです。そして娘より3つ上の男の子がいる先輩ママである彼女には、衣装じゃない部分でもかなりお世話になりました。「もうすぐ幼稚園入学なの」「ママ友ってどういうもの?」「季節の行事のお料理メニューは」「小学校、PTAどうしよう」「留学どこがいいかな」•••仕事場でもママ友としても頼りになる彼女。PTA会長を2年も務め(させられ)たツワモノでもあります。息子くんと娘も仲良くなりました。日々会えることはわたしにとってかなりの安心感でした。
ところが。
数年前、彼女が「新しい夢ができたの。今、その準備を始めてる。近々、スタイリストの仕事は全部辞めてそっちを頑張りたい」と言いました。売れっ子のスタイリストで順風満帆、わたしも周りも「じゃあ両方やればいいのに」と願ったのですが「どちらの業界にも失礼だから、こっちは辞めて、そっちの世界で0から頑張る」と。もう旦那さんにも海外の学校にいる息子くんの許可も得ている、と。同い年で、30年近く同じ職業を全力で働き、子育てを間も無く終える今だからこそ、元々持っていた夢にチャレンジしたい、もう遅いくらい、と語る彼女にこれ以上反対する気は起きませんでした。大成功したキャリアを全部整理して新しい世界で見習いから始めるなんて。もったいない、って今までならわからなかったかもしれない。でも、今は、凄くわかる。痛いほどわかる!これは、最近、同世代のキャリア女性の共通の話題です。その話はまた。
写真はノンストップの衣装。彼女のスタイリスト最後の仕事です。長い間お疲れ様でした。ありがとうございました。これからの彼女の新しい夢を応援します。新しい人生、楽しんで頑張って。
これからはスタッフじゃなく、友人です。
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2019/3/31

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