光野桃のインスタグラム(mitsuno.momo) - 5月5日 15時16分

かれこれ40年ほど前、勤めていた雑誌編集部に川端道喜の粽が届けられた。京都の粽はご飯じゃないのだ、と知ってびっくり。そして葛の美味しさに2度びっくりした。
贈り主は、当時、小説の連載をしていただいていた田中康夫先生だった。携帯電話(平野ノラの持っている弁当箱型ショルダーの)や浅葉旅館や、トレンドはたいてい田中先生からもたらされた。『なんとなくクリスタル』が大ヒットして社会現象になっていた。
最近、資料で『なんクリ』を読み直したら、誤読していたことに気がついた。あの小説の核は、トレンドの脚注ではなく、なんとなく、の方にあったのだ。バブル前夜、なんとなく〜時代の波間を漂う若者たちの姿は、今に続くほろ苦さを湛えている。
粽をいただき、そんな昔のことを思い出しました。

#これは富ヶ谷、岬や
#羊羹粽と水仙粽おいしい
#ごちそうさまでした

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