北欧、暮らしの道具店のインスタグラム(hokuoh_kurashi) - 10月27日 07時00分
【スタッフコラム】「好き」と素直に言えなかった「プリン事件」
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幼少期から自然と好きなものをみつけてきた私ですが、最近、はっきりと「好き」への意識を考えさせられた出来事がありました。
それは前職で撮影時の弁当が余ったときのこと。
そのお弁当には、おまけでプリンがついていました。
いつもはデザートなんてついていないので、内心大喜び。
素朴な味の甘いプリンでしたが、それが美味しくてペロリといただき、「美味しいな」「好き」だなと感じたのです。
撮影先から帰社し、オフィスで仕事をしていた先輩方にいつものように「お弁当余っていますがどうですか?」とオススメ。
なんとプリンがついてますよ!という吉報を伝えたい、でも味の素朴さがお気に召さないかも……などと妙な気を使い、その時、咄嗟の言葉選びが苦手な私は「変なプリンもありますよ」と言ってしまったんです。
しまった。「えー変なら要らないかな~」と怪訝な顔をする先輩方。
私はそのプリンを「好き」だと思ったのに、一般的にみたらチープな味かもしれない、とうっかり「変な」と紹介してしまいました。
それを聞いて、快く受け取れない先輩。食べてもらえないプリン。美味しかったのに伝えられなかった虚しい自分。だれもがアンハッピー。
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「好き」だと思ったプリンに対して、なんて失礼なことをしてしまったんでしょう。
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「おいしいプリンですよ」と紹介していたら、もしかしたら先輩方も、美味しいねと言って食べてくれたかもしれないのに。
その日の帰り道、その日の会話を反省しながら「好き」という素敵な感情について考えていました。
そういえば以前、友人の会話に「好き」という言葉を見つけるたびに、じゃあそのぶんだけ「嫌い」があるの?と怖くなっていた時期がありました。自分が「好きだ」と思うものを否定されるのが怖かったんです。
でも「好き」じゃないからといって「嫌い」だとも限らない。
それに、たとえ「嫌い」だったとしても、他の人が好きじゃないからといって自分の「好き」は薄れてしまうものでしょうか? いや、そうではないはず。
他の人に否定されても、私はきっとあのプリンが好きだ。
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「このプリン好きです」と素直に言えなかったのは、「好き」に同意してもらえないのが怖いという私のエゴだった。
そう気がついた時、思ったのです。
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「好き」は他人が測れるものではないからこそ、まっすぐ肯定できるひとになりたい。
相手が自分と同じものを好きかどうかはわからなくても、私はこれが好きだ、と言える人でありたい。それが好きなものへの礼儀だろう、と。
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「プリンいかがですか? わたしは好きですよこの味」
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そう言えたらよかったな。
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「好き」って、心の動くとても素敵な感情だと思います。
大人になっていくごとに出合う機会が減っていく「好き」という気持ち。大切にしたい、偽らずにいたい。
嫌いには敏感でなくても、好きには敏感に。毎日いろんなものやことに心を動かして暮らしていたいです。
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(写真は、スーパーで買えるプリンの中で一番好きなプリンです)
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(スタッフ鈴木)
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2019/10/27