有泉智子さんのインスタグラム写真 - (有泉智子Instagram)「新型コロナウィルス（COVID-19）の感染症予防および拡大防止のため、たくさんのライブが中止、または延期されています。きっと普段から私のアカウントをフォローしていただいている方の中にも、楽しみにしていたライブがなくなってしまったという人がたくさんいらっしゃると思います。そしてアーティスト、スタッフ、そしてその周辺事業に関わる様々な人が負わざるを得ない損失もとても大きなものとなってしまいました。この週末、中止になるライブがたくさんありますが、一方で様々な生配信も実施されます。そもそも当初から生配信を予定していたライブもあれば、中止という決断の中で急遽、無観客・生配信に踏み切ったライブもあります。ぜひ調べてみてください。（ただ、ここでひとつ書いておきたいのは、無観客・生配信をするか否かというのは、そこで追加で発生するコストの問題のみならず、配信のためのスタッフ並びに機材・インフラの手配ができるのか、そして何よりも、振替可能性やその後のツアー日程やライブの特性も含めてこのタイミングで配信で見せることがそのアーティストにとって良いのかどうか、など様々な事情があるので、私が言うまでもないでしょうが、無観客・生配信をしないアーティストとそれをするアーティストを比較することはできない、ということはみなさんにわかっていただけたらと思います）。また同時に、今はたくさんの音楽が、あるいはライブ映像が、DL配信並びにストリーミングサービスにも解放されています。みなさんには、どうかそれらを楽しんでいただきたいと切に思います（当然ながら違法なアプリはダメですよ。違法アプリで音楽を聴くことは、仮にあなたに悪気はなかったとしても、アーティストや音楽に尽力している人々、そして音楽そのものを悪意に搾取しているのと同じことです）。音楽は、直接的な解決にはならなくとも、日々を生きる私達の心に豊かな作用をもたらすものだと私は信じていますし、自分の経験として実感しています。だからこそライブ中止にやり切れない気持ちを持っている人がたくさんいると思いますが、あなたが愛する音楽や、あるいは、あなたがまだ出会ったことのない、けれどあなたにとって大切なものとなる可能性を持った音楽は、今この時も様々な形で存在し、閉じることなく開かれています。だから、もしできれば、この状況の中でもたくさんの音楽に触れていただけたらなと思います。政府からの「要請」が出るよりも前から、多くのアーティスト、プロダクションが、この状況の中で様々な地域や環境で生活する多くの人を集めてライブを行うことの是非を、そして、もしライブをやるならばどんな対策をするべきなのかを、真剣に考えていましたし、実際に対策も講じていました。2月の25-26日で様々なことが起こったが故に急速に中止・延期という判断と発表が増えましたが、それは右向け右的なものとはまったく異なる理論の中でそれぞれが真剣に考え、今の（および今だけでなくこの先の）状況、そして何よりとても多くの生命の安全を考え、自らが経済的にも心理的にも大きな損失を抱えることになるという重い現実も引き受けた上で、自分達にできることの最善策を考えて下した決断だと感じています。私はすべてのプロダクションやスタッフと話したわけではないので、これを総論にするのは乱暴かもしれないという断り書きはさせていただいた上で、要請があったから従うという単純な理屈ではない熟考が重ねられているということ、そしてその判断はとても勇敢であり誠実さの表れであるということは、業界の一端を知る人間として記しておきたいと思います。この状況が一刻も早く収束すること、そのために政府並びに行政による現実的かつ有効性のある明確な施策・ガイドラインの設定と正確な情報開示が速やかに行われること、そしてこの事態に伴う損失や人々の負担に対して有用な救済措置が講じられることを願ってやみません。それから。中止や延期を発表するアーティストやプロダクションの皆さんが、申し訳ない、本当にごめんなさいという言葉を発してらっしゃることが、とてもやるせないです（否定ではないですよ。ただ、そういう文言を目にするたびに、ただただやるせない気持ちになるのです）。そんな状況も早く解消されてほしいと心から思います。アーティストをはじめ多くの方が言葉にしていらっしゃるように、皆さん、悪質なデマに振り回されることなく、冷静に、けれど無関心になることなく、ご自分と周りの人たちを大切にしましょう。そして、その自分が大切にしたいと思う周りの人たちは（あるいは無意識であっても自分自身も）、自分が普段の生活で強く認識しているコミュニティとは異なるコミュニティにも実はシームレスに繋がっているのだということも、今一度多くの人が想像する機会になればいいなと思いますし、私自身もそうしたいと思っています。長文かつ乱文で失礼しました。みなさん一人ひとりが、良き週末を過ごせますように。」2月29日 13時03分