櫻井圭佑のインスタグラム(sakurai_keisuke0) - 4月19日 16時51分

僕が台湾にニ週間ほど行った時の話だ。まだ滞在二日目ほどで慣れてない頃、勢い任せの好奇心と挑戦を胸にローカルなお店に一人で入った。席は相席。僕の目の前には綺麗な女性とスーツを着た紳士のカップルが座っている。僕はメニューの中で唯一読めた漢字「炒飯」と「豆沙鍋餅（あんこのお餅）」をとりあえず注文。台湾は日本に比べ出てくる料理の量が多かったりする。そんなことまだ知らなかった。料理が運ばれてくる。テーブルにはすごいボリュームのチャーハンと豆沙鍋餅が並んだ。目の前の二人もこれを一人で食べるのか？と少し驚いたようにも見えた。そう、どうみても一人で食べる切れる量ではないのだ。案の定、僕は途中で胃袋の限界が訪れ、ギブアップ。残すかお持ち帰りするのか、いやお持ち帰りするにもそれを伝える言葉がわからず悩み困っていた。

その時だった。目の前の二人が僕に笑顔で何か言葉をかけてくる。僕は言葉の意味はわからなかったけれど、とりあえずお腹をポンポンっと叩き、お腹いっぱいのジェスチャーを精一杯の作り笑顔で返して見せた。またまた二人は僕に笑顔を見せる。そのあとすぐに二人は店員さんに何か熱心に話しかけ始めた。すると店員さんが僕のところにやってきてお皿に残った料理をパックに詰め、袋に入れ渡してくれる。店員さんに「谢谢」と伝えたあとすぐに二人に目線を戻す。僕にとっては特別に感じた事も、二人にとっては当たり前のことを当たり前にしただけだったのだろう。先ほどと何ら変わらない笑顔を見せた。僕は精一杯の作り笑顔ではなく、精一杯の笑顔で「谢谢」と二人に伝え、お店を出た。

少し時間は経ちましたがこのエピソードを思い返した時、今でも心の温度が上がる。のぼせそうになるほど温かくなる。

台湾で過ごした時間の中であたたかさを感じる体験を幾度もした。人への気遣いや思いやりをもつ国。そして今、この状況下にも関わらず日本への無償の愛を感じるほどの支援。そのあたたかさを改めて強く感じさせられる。今すぐに恩返しをすることは難しいかもしれない。でもいつか必ず何かしらの形で台湾という国に恩を返したい思っています。そして何よりまた台湾という土地の匂いや音、温度を肌で感じれる日がそう遠くならないことを願います。

今日は台湾への最上級のリスペクトと感謝の気持ちを込めてこの文章を書きました。谢谢啦

櫻井圭佑 .
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