有泉智子さんのインスタグラム写真 - (有泉智子Instagram)「MUSICA6月号発売中です。いくつかのサイトは売り切れてしまいましたが、オンラインショップでもお買い求めいただけますので、ひとりでも多くの方に読んでいただけたら嬉しいです。いつもより薄いけど、文字量は膨大。巻頭特集だけでも15万字近いインタビュー量です。笑その巻頭特集「2020年、あなたの『心の一枚』を教えてください」について、特集冒頭に掲載した文章を以下に。 . . . . この特集は、いつかやりたいなと以前からずっと思っていた特集であると共に、新型コロナウイルスの影響でこれまでの日常が壊れ、個々がそれぞれに不安や苦しさ、あるいは困難や厳しい状況を抱えて過ごす今、音楽メディアとしてどんな特集を作るべきなのかを考えた結果、企画した特集です。音楽は、確かに衣食住等と比べたら、生命や生活を維持するために必要不可欠なものとしての直接性や優先度は低いかもしれません。けれど、音楽は、様々な形で人の心を支え、日々や人生を豊かにし、時に気づきとなって導き、救ってくれるものでさえあることを、私達は知っています。音楽は、幸せな時や楽しい時にそれを彩ったり盛り上げてくれるだけではなく、苦しい時や悲しい時、不安や絶望に苛まれる時も深く寄り添い、時に痛みを和らげ、時に鼓舞し、生きていくための光にもなるものであることを、私達は知っています。私達はそんな音楽という文化芸術が宿している力を、音楽というもの自体を信じています。そして、こんな時だからこそ、音楽を語り合いたいと強く思いました。 30人のアーティストに、まさにこの特集のタイトルとして掲げている「2020年、あなたの『心の一枚』を教えてください」と投げかけ、話を伺いました。自分の人生にとって重要な転機となった一枚を選んでくれた方。自分の心にどうしようもなく残り続けている一枚を選んでくれた方。 2020年の今のこの状況の中で自分の心に響く一枚を選んでくれた方。様々な方がいらっしゃいますが、みなさんそれぞれに一生懸命考え、それぞれの観点で大切な「心の一枚」を選んで語ってくださいました。共通していたのは、みなさんとても熱く真剣に、とても楽しそうに音楽を語っていたこと。すべての取材をリモートのオンライン・インタヴューという形で行いましたが、音楽を語っている時のみなさんの表情は、モニター越しでも豊かで生き生きとしていました。そしてそうやって音楽を語ることが、ご自分の人生を語ることにも繋がっている。それこそが、前述したことの何よりの証でもあるのではないかと思います。なお、それぞれのページに掲載している写真はアーティスト本人、または身近な方にスマホなどで撮っていただいた写真です。ご自分のお写真や、ご自分の大切なもの／好きなものを写したお写真をくださいとお願いしました。ここに掲載した30の作品、そして30人のアーティストが語ってくれた言葉の中から、あなたもご自分の心に響く「音楽」を見つけてみてください。誰かの大切な一枚が、音楽が、今はもちろんこの先の未来において、あなたの日々や人生の何かしらの光になることを心から願って、この特集を送ります。 MUSICA編集長　有泉智子」5月18日 11時55分