北欧、暮らしの道具店さんのインスタグラム写真 - (北欧、暮らしの道具店Instagram)「【スタッフコラム】ラーメン屋に脱走した、ある夜のこと . - - - - - - - - - - - - 最近、夫と仲がいいんです。(といっても、元々別に仲が悪かったわけではないので、なんだか変な話になるのですが) . いろいろなことを積み重ねたおかげ?なのかもしれませんが、おそらく、単純に自宅で2人で過ごす時間が長くなったからだろうと思っています。  正直に告白しますと、実はわたし、誰かと同棲する生活がどうにも辛くって。  元々自分で自分の生活をコントロールしたいという欲求が強く、さらにひとり暮らしが最高に最強に好きなので、相手が誰とか関係なく、快適とは言い難いんです。  今はそう堂々と断言できるようになったのですが、これをしっかりと自覚する前、まさに結婚して1年も経っていない頃のこと。  ある夜にふと「なんか、いやだ」と思って、プチ家出をしたことがあります。  当時夫は仕事が忙しく、寝るために家に帰ってきているような人でした。  それに反して、わたしはそのとき偶々仕事をしておらず、家にずっといる生活。  それまで仕事が激務だったことや、元々インドア派だったこともあって、最初のうちは「こんなに穏やかで幸せな時間があるんだ〜」と、いたく感動したものです。  とはいえここは2人の家。だから慎ましくとも、なんとか暮らしを心地よくしなければ。  そう思って鼻息荒く、細かいところを掃除したり、作ったことのない料理を作ってみたり。  きっと引け目もあったのでしょう。全力で肩に力を入れ、あらゆる不慣れなことをしようとしていた気がします。  きっかけはなんだったのか、今でもわかりません。確かその日も夫は残業で、深夜11時ごろだったでしょうか。  ひとりぼっちの家の中、ただその日その瞬間突然「なんか、いやだ」と、どうにも耐えがたい衝動がむくむくと湧いてきて、我慢できず、お財布ひとつでふらりと家を飛び出してしまったのです。  けれど、どこか行くアテがあったわけでもありません。夜も遅いから、誰かに連絡するのも気が引けます。(そもそも携帯を置いてきてしまったのです) . 自分でも、自分がどうしたいのかがさっぱりわからず、困り果てたわたしは、何故か近所のラーメン屋へ入りました。  とりあえずレモンサワーと餃子を頼み、「これからどうしよう」などとぼんやり思いつつも、熱々の餃子をのんきに頬張って。  結局、餃子を食べきる前に、夫に見つかってしまいました。  きっと何かを察したの�でしょう。ただ無言でカウンターの真横の席に座られ(気まずい)、無言でお互い餃子とレモンサワーを食し(気まずい)、何事もなかったかのように大人しく(それはそれで怖い)、そのまま2人でとぼとぼ家に帰りました。  何か思うところがあったのか、翌日になっても夫は全く怒りませんでした。  夜遅くに家に帰ってきたら携帯も置きっぱなし、電気も付けっぱなし、なのに財布だけない。最初はコンビニかな?と思ったけど、どうもおかしい。  とりあえず近所のコンビニを見に行ったけれど、どこにもいない。  心配でどうしようかと焦っていたら、なんと目の前のラーメン屋で、わたしが餃子をボケ〜っと食べているところを発見したのです。  今となっては「ラーメン屋脱走事件」として、我が家ではことあるごとに笑い話として語られていますが、もしもわたしが逆の立場だったら、とてつもなく心配し怒ったことでしょう。 . ただ、その喧嘩にもならないような、たった1時間程度のプチ家出が「多分お互いにこのままじゃダメだよね」という認識を、我々にもたらしたのだと思います。  あの頃とは、仕事も、住まいも、考え方も、全てが変わりました。�そして変わってもまだまだ、新たに気づくことがたくさんあります。  結婚して4年経っても、未だ些細な点ほどズレがあり、それが無意識のうちに互いのストレスになるんだと自覚する場面はたくさんで。  なんとなく擦り寄ろうと「なんでもいいよ」とか「じゃあそれで」など、ふんわり相手に委ねてしまっていた部分もあったのですが、どうやら�最近はちょっと様子が違ってきました。  長時間家にいる故に「ここは自分の家であり、暮らしである」という自覚が、互いに等しく、強く出てきたし、具体的な話し合いの機会が、圧倒的に増えたように思います。  もちろん誰かと生きるのを選んだ以上、完璧に自分の暮らしをコントロールすることなど、まず不可能な話。  どんなに話をしたところで、結局それぞれ別の人間なのだから、意見や好みがピタリと一致することなど、今後一生ないでしょう。  きっと「ひとり暮らしって最高だったよな〜」と、ことあるごとに想いを馳せ、自分の理想の暮らしを果てなく妄想し続けては切なくなることも、やめられないでしょう。  けれど何かしらの新しい方法を編み出そうと、二人して必死にない知恵を絞るのは、それはそれで楽しいかもと思えるようになったので。  おそらく当分の間は、深夜のラーメン屋に脱走することはなさそうです。 . (テキスト:スタッフ小林) - - - - - - - - - - - - #スタッフコラム#ラーメン#餃子#プチ家出#二人暮らし#暮らしを楽しむ#日々の暮らし#暮らしの記録#北欧#暮らし#北欧暮らしの道具店」8月5日 18時04分 - hokuoh_kurashi

北欧、暮らしの道具店のインスタグラム(hokuoh_kurashi) - 8月5日 18時04分


【スタッフコラム】ラーメン屋に脱走した、ある夜のこと
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最近、夫と仲がいいんです。(といっても、元々別に仲が悪かったわけではないので、なんだか変な話になるのですが)
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いろいろなことを積み重ねたおかげ?なのかもしれませんが、おそらく、単純に自宅で2人で過ごす時間が長くなったからだろうと思っています。

正直に告白しますと、実はわたし、誰かと同棲する生活がどうにも辛くって。

元々自分で自分の生活をコントロールしたいという欲求が強く、さらにひとり暮らしが最高に最強に好きなので、相手が誰とか関係なく、快適とは言い難いんです。

今はそう堂々と断言できるようになったのですが、これをしっかりと自覚する前、まさに結婚して1年も経っていない頃のこと。

ある夜にふと「なんか、いやだ」と思って、プチ家出をしたことがあります。

当時夫は仕事が忙しく、寝るために家に帰ってきているような人でした。

それに反して、わたしはそのとき偶々仕事をしておらず、家にずっといる生活。

それまで仕事が激務だったことや、元々インドア派だったこともあって、最初のうちは「こんなに穏やかで幸せな時間があるんだ〜」と、いたく感動したものです。

とはいえここは2人の家。だから慎ましくとも、なんとか暮らしを心地よくしなければ。

そう思って鼻息荒く、細かいところを掃除したり、作ったことのない料理を作ってみたり。

きっと引け目もあったのでしょう。全力で肩に力を入れ、あらゆる不慣れなことをしようとしていた気がします。

きっかけはなんだったのか、今でもわかりません。確かその日も夫は残業で、深夜11時ごろだったでしょうか。

ひとりぼっちの家の中、ただその日その瞬間突然「なんか、いやだ」と、どうにも耐えがたい衝動がむくむくと湧いてきて、我慢できず、お財布ひとつでふらりと家を飛び出してしまったのです。

けれど、どこか行くアテがあったわけでもありません。夜も遅いから、誰かに連絡するのも気が引けます。(そもそも携帯を置いてきてしまったのです)
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自分でも、自分がどうしたいのかがさっぱりわからず、困り果てたわたしは、何故か近所のラーメン屋へ入りました。

とりあえずレモンサワーと餃子を頼み、「これからどうしよう」などとぼんやり思いつつも、熱々の餃子をのんきに頬張って。

結局、餃子を食べきる前に、夫に見つかってしまいました。

きっと何かを察したの�でしょう。ただ無言でカウンターの真横の席に座られ(気まずい)、無言でお互い餃子とレモンサワーを食し(気まずい)、何事もなかったかのように大人しく(それはそれで怖い)、そのまま2人でとぼとぼ家に帰りました。

何か思うところがあったのか、翌日になっても夫は全く怒りませんでした。

夜遅くに家に帰ってきたら携帯も置きっぱなし、電気も付けっぱなし、なのに財布だけない。最初はコンビニかな?と思ったけど、どうもおかしい。

とりあえず近所のコンビニを見に行ったけれど、どこにもいない。

心配でどうしようかと焦っていたら、なんと目の前のラーメン屋で、わたしが餃子をボケ〜っと食べているところを発見したのです。

今となっては「ラーメン屋脱走事件」として、我が家ではことあるごとに笑い話として語られていますが、もしもわたしが逆の立場だったら、とてつもなく心配し怒ったことでしょう。
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ただ、その喧嘩にもならないような、たった1時間程度のプチ家出が「多分お互いにこのままじゃダメだよね」という認識を、我々にもたらしたのだと思います。

あの頃とは、仕事も、住まいも、考え方も、全てが変わりました。�そして変わってもまだまだ、新たに気づくことがたくさんあります。

結婚して4年経っても、未だ些細な点ほどズレがあり、それが無意識のうちに互いのストレスになるんだと自覚する場面はたくさんで。

なんとなく擦り寄ろうと「なんでもいいよ」とか「じゃあそれで」など、ふんわり相手に委ねてしまっていた部分もあったのですが、どうやら�最近はちょっと様子が違ってきました。

長時間家にいる故に「ここは自分の家であり、暮らしである」という自覚が、互いに等しく、強く出てきたし、具体的な話し合いの機会が、圧倒的に増えたように思います。

もちろん誰かと生きるのを選んだ以上、完璧に自分の暮らしをコントロールすることなど、まず不可能な話。

どんなに話をしたところで、結局それぞれ別の人間なのだから、意見や好みがピタリと一致することなど、今後一生ないでしょう。

きっと「ひとり暮らしって最高だったよな〜」と、ことあるごとに想いを馳せ、自分の理想の暮らしを果てなく妄想し続けては切なくなることも、やめられないでしょう。

けれど何かしらの新しい方法を編み出そうと、二人して必死にない知恵を絞るのは、それはそれで楽しいかもと思えるようになったので。

おそらく当分の間は、深夜のラーメン屋に脱走することはなさそうです。
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(テキスト:スタッフ小林)
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2020/8/5

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