猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 9月22日 22時47分


これについては、思うことが多すぎて、読了から早数ヶ月経つにも関わらず、なかなか書評が書けなかった。読み終わっていたのは、外出自粛が始まる少し前。今年の春のこと。

まず宇宙を紐解くためにある学問の分野は、大きく分けると理論物理学(数式による計算のみで宇宙規模のマクロから。物質の最小単位である素粒子までのミクロを紐解くもの)と、実験物理学(実際の天体観察などにより、理論物理学で打ち出された新たな理論が正しいかを立証していくもの)の2つにわかれる。

ホーキング博士は、理論物理学の天才と謳われ、数々の理論を提唱してきた、いわば地球人を代表する頭脳だった。

ホーキング博士の面白いところは、よく頭脳明細な学者にありがちな、一つの分野のみに秀でた人ではなく、この世界に存在するさまざまな学問、知識に幅広く興味を抱いていた博識の人、という点。

そもそもが難しい分野の話ではあるので、この本も簡単ではない。専門的な宇宙理論とか、素粒子について一度も触れたことがない方は、おそらくちんぷんかんぷんかもしれない。

現時点で解明されている宇宙の全貌についてと、これから解明されていくであろう新しい理論についても、ホーキング博士は一般人の私たちにも、頑張ればなんとか理解できる言葉で綴ってくれている。そのこと自体がもう凄いな!と思う。

ちなみに私の稚拙な脳で理解したところによると、今この宇宙に現存している物質の全ては、ビッグバンが起きてからそのゼロコンマ000...秒の後に生まれたもので賄われている。形を様々に変えても、おそらく宇宙の総物質量は変わらないと考えれば《私のお墓の前で 泣かないでください》っていうあの歌も、あながち偽善的な慰めではないってことになる。

そして、最終的にいちばん強く思ったことは、宇宙の謎を紐解く真反対の2つのベクトルである《宗教》と《科学》は、どこかで重なり合うってことなんだね。ま、そりゃそうか…とも思う。だって、答えはひとつなら、最終的にはどんなアプローチをかけても、たどりつくのは一点でしかないものね。

ちょうど、コロナでなにかとちっちぇえ悩みに埋没しがちな時期にこれを読んだということもあり、私のなかの宇宙感=人生感は、ビッグバンくらいグローバルに膨張しました。

バイブルとは、なにも宗教の聖書だけじゃないのよね。私にとっては、これが紛れもない聖書です。

読むのはなかなか大変ですが、今、ちっちゃくなっちゃってる方に、おすすめしたい名著です。

#猫沢図書館 #私の神は理論物理学の数式の中におわします #宇宙規模で眺めれば戦争迫害虐待ぜんぶちっちぇえ人間の愚行だね


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2020/9/22

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