テレビ朝日「世界の街道をゆく」のインスタグラム(tvasahi_kaidou) - 12月21日 12時36分

時折、小雨が大地を潤すように降る街道を進むと、ポーランド北部を代表する保養地、チェホチネクに着きました。老婦人が、ここには健康に欠かせない施設があると微笑み、田園に建てられた細長い建造物を指し示します。女性たちが顔を綻ばせ、これこそがこの地自慢の施設だと言いました。長さ1キロ程の防波堤のような木造の建造物。一体どんな働きを持っているのでしょうか・・・。
婦人の勧めで、深呼吸をしながら周りをゆっくりと歩いてみます。確かに、体が癒されるような気がしてきます。効能はリウマチや呼吸器、循環器の疾患と言うから、まさに日本の温泉です。仕掛けは、塩分を含んだ地下水を汲み上げて水路に流し、小枝を積み上げた建物の上から落とすのだそうです。係員の話では19世紀の考案で、塩水が小枝を通ることで濾過され、ミネラルを含んだ鉱物が溜まり、周辺に効能のある空気を漂わせるのだといいます。
何とも爽やかな気分で、ヴィスワ川の岸辺に向かいます。水面に遊ぶ水鳥の姿に、この地の豊かな自然の息吹を感じました。

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