ブルボン小林のインスタグラム(bourbon_kobayashi) - 12月25日 22時05分
【発売中】『今も未来も変わらない』婦人公論連載時の丹羽庭さんによる挿画。
1枚目、第2話「永遠ていう言葉」より。
2枚目、第3話「丸ーくなってます」より。
ところで。
人気連載漫画の最初の頃って、主人公たちの造形が硬い。
『ドラえもん』や『パタリロ!』を思い出してほしい。体付きからして違う。
『こち亀』の両さん、『ブラック・ジャック』なども、最初は妙にみなぎった顔つきをしてる。
全編にわたって整ってみえる『からかい上手の高木さん』などでも、一巻のとき、なんだか表情が定まってない(表情が不自然に豊かすぎる)。
どの漫画内人物も、自分たちに長い未来があることが、どんな未来を自分が生きるかが、少しも分かってない表情をしている。
このとき作者も分かりきってないのだ。現にそこに描かれた彼らのことを。
連載漫画という、人気とともに寿命が決まる仕組みゆえにそうなる。
他の表現で、そんなことはそうそうない。
かつて僕は『長嶋有漫画化計画』と『フキンシンちゃん』の2作において「漫画でしか表現できない、漫画のクリシェ」は全て叶えるつもりで取り組んだ。
だが、この「連載初期の作中人物だけは、自分の未来(の活躍や、それに伴う颯爽とした自分自身の姿)を知らない顔をしている」ことだけは叶えられなかった。
婦人公論の挿画の初期において、星子や拠、叶くんたちは、そういう「漫画の最初のときの顔」をしている。先のストーリー(彼らが遭遇すること、運命)を丹羽さんは知らなかったから当然そうなった。
この後、どんどん表情のほぐれてゆくことに、丹羽庭さんの見事な「漫画家のグルーヴ」をみたね。
誰も指摘しないが「漫画を達成」した感じで一人、悦にいる気持ちだ。
#今も未来も変わらない #丹羽庭 #長嶋有
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2020/12/25