蔦谷好位置のインスタグラム(koichitsutaya) - 1月21日 16時23分

極彩 I G L (S) / ROTH BART BARON

関ジャムの影響力は絶大なのでいつも本当に悩みに悩みます。

果たしてこの人を紹介していいのだろうか？
紹介されたアーティストにとって幸せなのだろうか？
ファンは自分たちだけのものにしたいアーティストをテレビに晒されてどんな気持ちになるだろう？
僕の一方的な解釈で誰かが傷つかないだろうか？
現役のミュージシャンである自分が他人の曲を評価するのはどうなのか？

など、他にもたくさんありますがとにかく胃に穴が空くほど悩みます。
ただポジティブに考えるなら、多くの人に音楽の素晴らしさを広められるチャンスであることは間違いないです。
なので自分の中のルールとして、関ジャム以外もそうですがメディアで他の人の音楽を語るときはなるべくその音楽の良さに関して紹介するようにしています。つまり批判はしない。

僕は批評家ではなくミュージシャンなので、音楽人生の中で美しいと信じていること、楽しいと感じていることや感覚を言語化することで、誰かの音楽の楽しみ方が少しでも豊かになったら、もっと言うと僕が信じていることを誰かが理解してくれて似た感覚で音楽を楽しんでくれる人が増えたら、という気持ちで関ジャムには出ています。

前置きが長くなりましたが、特にこの曲を言葉にするのは悩みました。
しかしこの曲とROTH BART BARONを多くの人に知ってもらいたいという気持ちの方が俄然強かったので１位にさせてもらいました。

僕の解釈は三船さんが描くものとは違うかもしれないです。
ですが僕も同じミュージシャンとして思うのは、作品は世に放たれた時点で自分のものではなく、聞いてくれた誰かのものになるということです。
なので番組では僕が「極彩 I G L (S)」について素直に感じたことをそのまま言葉にしてみました。

「F＃がずっとうっすら鳴っている」と言いましたが、楽曲通して常に鳴っているわけではないです。
イントロで出てくるホーンの積みが「レソ」「ファ＃シ」となっており、F# とGの音が半音ならぶ瞬間がイントロの中で何度か交差する部分、サビでも同じくF＃とGは隣あわあせで鳴っていたり、その他の部分でもいくつかの楽器が交差しています。
それが僕には日常の美しさと不条理、命の尊さや儚さ、世界の分断や相反する様々な事象を比喩的に音にしているように感じました。

この曲に限らずテレビや他のメディアで話している僕の話は、あくまで僕の感想です。
皆さんもそれぞれの楽しみ方で音楽を聞いてください。

#極彩IGLS
#ROTHBARTBARON
#関ジャム
#君の物語を絶やすな

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