猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 1月31日 13時18分
1週間前の日曜日、イオの扁平上皮ガンがわかった。
それから私は、衝撃で真っ白になりながらも、心のきれいな可愛いこの子をあの世にまだ送りたくなくて、なんとか生かす道を求めて走り回った。でもそれは結果として、イオのあの世への旅立ちのとき、彼女が快適に、なんの心配もなく向かえるように、三途の川までの道中を下見に行く行為だったんだなと気づいた。
歩きづらくはないか、途中で休めるお茶屋はあるか、そして、今時分の三途の川の渡賃値段を調べて、イオにいくら持たせればちゃんとファーストクラスに乗れるのか…etc.
母のときもたぶん、同じことをしていた。死出のリサーチは、見送る人の生きながらの臨死体験だ。生きたまま死に触れることがものすごく心を疲弊させるのは、当たり前のことなのだ。
昨日の夕方までひたすら泣いていた私。
夜、幸せそうなイオを見ていて、私が恐怖に慄いていたのは、最期に苦しむ彼女の姿であって、それがたった1週間の三途の川弾丸ツアーで回避できたのは、素晴らしいことなんじゃないかと真底思えた。
昨夜は1週間ぶりによく眠れた。ストレスからくる寝汗もひとつもかかずに。
私がフォローしている、あるお菓子アトリエにも可愛い猫がいて、その子も少し前に扁平上皮ガンであることがわかった。飼い主さんが「この子が逝くときは、私も逝ってしまおうか。」というようなことを書いていて、痛いほど理解できた。パッと見、イオと同じくまだ元気そうに見える可愛い子。
私のようにたくさん書いたりはしない方なのだけど、写真から、短い文章から、飼い主さんの心の慟哭が読み取れて、そしてその愛し方、現実を受け入れていく様に勇気を頂く。
当初、イオのことを書かなきゃよかったと思った日もあった。でもこうして私の心の通過儀礼を書くことで、同じように勇気をもらえる方がいるだろうと、彼女のインスタを見て思えた。とても感謝している。
イオちゃんの腫瘍は、やはり大きくなってきている。まだごはんも食べられて、さほど変化がないように見えても、痛みは多少なりとも始まっていると思う。明日からの緩和ケアが待ち遠しい。
そして、可愛いイオと穏やかに過ごせることに、とてつもない幸せを感じている。その痺れるような幸福感は、ガンにも決して手が出せない高峯で、今日も光り輝いている。
#猫沢イオ #イオの扁平上皮ガン日記
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2021/1/31