藤原季節のインスタグラム(kisetsu_fujiwara) - 3月17日 14時39分

今日は「中村屋酒店の兄弟」の先行上映最終日です。明日からは全国へと旅立ちます。ゲストに三島有紀子監督をお迎えしてトークショーをします。私もいきます。
瀬々敬久監督がゲストで来てくださった時、「映画を撮るのも出会いだし、劇場公開も出会い。そこに俳優として立ち会って行くのも映画を通しての人生」という言葉をいただきました。ケンとカズの二人も応援に来てくれました。いま思い返しても胃痛と感謝の日々でした。
三島有紀子監督とはまさに中村屋酒店の兄弟という映画を通して出会い、この映画を世に送り出してくださった方です。
その後、三島監督とDIVOC-12という映画の企画で「よころびのうた　Ode to Joy」という短編映画で再会することが出来ました。僕はその映画で宮城県南三陸町出身の青年を演じました。この写真はその撮影前に町を訪れた時のものです。
3月11日は静かに過ごしたいと思っていました。昨夜、地震が来た時、東北の人々の気持ちを想像して手が震えました。その時心にあったのは、映画の登場人物達の顔でもありました。「よろこびのうた」のあの青年や「風の電話」の少女の顔。
とにかく夜が明けて良かった。
南三陸町の木々は、天と地を繋いでいた。列車は海の上を走るように大地を進んでいった。海は。「海が好きでどもなんない」と北海道の船乗りであった祖父は言った。海の怖さを知っている祖父の言葉だ。あとはあんまり覚えてないけど寂しかったと思う。一生忘れられない言葉をかけてくれた人が二人はいたと思う。
何が言いたいのかよくわからないけど、僕は今夜劇場に向かいます。東京にいない人のためにトークの内容は誰か伝えてあげて下さい。
一歩ずつ。歩いて出会うだけ。

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