平泉春奈さんのインスタグラム写真 - (平泉春奈Instagram)「⁡ 『真夏の夜の夢』     残業中のオフィスで爆発音のような重低音が鳴り響く。 驚いて窓の外を見ると、隣ビルに色とりどりの光が反射していた。   新井美咲は後輩の笠原大地と顔を合わせ、 無言のまま2人で屋上へ駆け上がった。   生ぬるい夜風の中、 空一杯に大輪の花が咲いては散っていく。 ⁡   「花火大会、今日だったんですね」 「まさかの私らだけ残業とはね。みんなそそくさ帰っていくなとは思ってたけど、原因はこれか(笑)」 「俺が発注ミスったせいで、すんません」 「いいよお、どうせ一緒に行く人なんていないし、虚しいだけだから。仕事してた方が変なこと気にしなくて済むじゃない?」 「いないんすか?」 「いませんけど、なにか?」 「……」   爆音が大地の声をかき消す。 同時に大きな菊形の花火が視界に広がる。   「うわお!すごい!!ここからこんな綺麗に見えるなんて……ラッキーだったね」 「はい、ラッキーでした。……残業が俺たちだけだったのも」 「え?」 「本当は、新井さんのこと誘うつもりだったんです。花火大会……だから結果オーライっす」 「ええ?私を?なんで?彼女いないの?」 「……いないですよ」   暗闇にキラキラした巨大な柳が幾重にも映し出される。 続く炸裂音に、大地の声はまたもかき消された。   「わあっ、綺麗……」 「新井さん……」 「ん?」   振り向いた瞬間、大地の顔はすぐそこにあった。 まるでその瞬間だけ時が止まったように感じた。 赤・黄色・緑の光が反射した大地の顔は、 余裕がなくて切なげで、驚くほど綺麗だった。 随分と昔にどこかに置いて来てしまった、無防備な美しさ。 ⁡ 大地と目を合わせながらそんなことを想った時には ふわりと唇同士が重なっていて、 あれ?と思った時には もうそれは離れていた。   「……なんで?」 「……好きだから、以外に理由なんてありますか?」 「え」 「新井さんがめちゃくちゃ可愛くて……つい、しちゃいました。すんません」 「う……ん。いいけど。でも私、君の事そういう対象として見た事ない」 「知ってます」 「どうするの?」 「俺の事、そういう風に見てもらえるように、努力します」 「どうやって?」 「まず、今夜この後、飲みに誘います。そこで自分をプレゼンします。男として見てもらえるための」 「ぷっ……あははは」 「新井さん?」 「いや……あれだね、君はなかなか見どころがあるね」 「何すかその、おっさんみたいな言い回し(笑)」 「……いいよ。笠原くんの渾身のプレゼン、聞かせて」 「必ず、勝ち取ってみせます」 「コンペかよ(笑)」       幼さと危うさを併せ持つ魔物のようなものに、 なぜか今夜は惹かれてしまった。 それはきっと、 花火が持つ妖しい力によって引き起こされた 真夏の夜の夢。     Fin. ⁡ ==================    会社の後輩君との恋が動く瞬間を、花火と共に描きました🎆今年も花火描いたぞーい!!!!2023年のカレンダー(8月)に収録して良いかい?🥺 ⁡ 今回の男の子は5~6歳位下のイメージだったよ。年下男子にこんな感じで真っ直ぐ口説かれるとか、どうですか?みんなの“可愛い年下男子エピソード”募りたい🤭 ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ ⁡ #カップルイラスト #歳の差恋愛 #花火 #キス#花火大会 #打ち上げ花火 #告白 #上司と部下 #恋人 #イラスト #カップル #イラストレーション #キュン #恋愛 #アート #エモい #ポエム #恋愛小説 #恋人 #スーツ男子 #コンサバ #オフィスラブ #年下の男の子 #美男美女 #illustration #coupleillustration #Illustrator #firework」8月9日 19時59分 - hiraizumiharuna0204

平泉春奈のインスタグラム(hiraizumiharuna0204) - 8月9日 19時59分



『真夏の夜の夢』
 
 
残業中のオフィスで爆発音のような重低音が鳴り響く。
驚いて窓の外を見ると、隣ビルに色とりどりの光が反射していた。
 
新井美咲は後輩の笠原大地と顔を合わせ、
無言のまま2人で屋上へ駆け上がった。
 
生ぬるい夜風の中、
空一杯に大輪の花が咲いては散っていく。

 
「花火大会、今日だったんですね」
「まさかの私らだけ残業とはね。みんなそそくさ帰っていくなとは思ってたけど、原因はこれか(笑)」
「俺が発注ミスったせいで、すんません」
「いいよお、どうせ一緒に行く人なんていないし、虚しいだけだから。仕事してた方が変なこと気にしなくて済むじゃない?」
「いないんすか?」
「いませんけど、なにか?」
「……」
 
爆音が大地の声をかき消す。
同時に大きな菊形の花火が視界に広がる。
 
「うわお!すごい!!ここからこんな綺麗に見えるなんて……ラッキーだったね」
「はい、ラッキーでした。……残業が俺たちだけだったのも」
「え?」
「本当は、新井さんのこと誘うつもりだったんです。花火大会……だから結果オーライっす」
「ええ?私を?なんで?彼女いないの?」
「……いないですよ」
 
暗闇にキラキラした巨大な柳が幾重にも映し出される。
続く炸裂音に、大地の声はまたもかき消された。
 
「わあっ、綺麗……」
「新井さん……」
「ん?」
 
振り向いた瞬間、大地の顔はすぐそこにあった。
まるでその瞬間だけ時が止まったように感じた。
赤・黄色・緑の光が反射した大地の顔は、
余裕がなくて切なげで、驚くほど綺麗だった。
随分と昔にどこかに置いて来てしまった、無防備な美しさ。

大地と目を合わせながらそんなことを想った時には
ふわりと唇同士が重なっていて、
あれ?と思った時には
もうそれは離れていた。
 
「……なんで?」
「……好きだから、以外に理由なんてありますか?」
「え」
「新井さんがめちゃくちゃ可愛くて……つい、しちゃいました。すんません」
「う……ん。いいけど。でも私、君の事そういう対象として見た事ない」
「知ってます」
「どうするの?」
「俺の事、そういう風に見てもらえるように、努力します」
「どうやって?」
「まず、今夜この後、飲みに誘います。そこで自分をプレゼンします。男として見てもらえるための」
「ぷっ……あははは」
「新井さん?」
「いや……あれだね、君はなかなか見どころがあるね」
「何すかその、おっさんみたいな言い回し(笑)」
「……いいよ。笠原くんの渾身のプレゼン、聞かせて」
「必ず、勝ち取ってみせます」
「コンペかよ(笑)」
 
 
 
幼さと危うさを併せ持つ魔物のようなものに、
なぜか今夜は惹かれてしまった。
それはきっと、
花火が持つ妖しい力によって引き起こされた
真夏の夜の夢。
 
 
Fin.

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 会社の後輩君との恋が動く瞬間を、花火と共に描きました🎆今年も花火描いたぞーい!!!!2023年のカレンダー(8月)に収録して良いかい?🥺

今回の男の子は5~6歳位下のイメージだったよ。年下男子にこんな感じで真っ直ぐ口説かれるとか、どうですか?みんなの“可愛い年下男子エピソード”募りたい🤭





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2022/8/9

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