ヤマザキマリのインスタグラム(thermariyamazaki) - 4月17日 21時33分

昨日4月16日、北海道千歳市の北ガス文化ホールで『ヴィオラ母さん（山崎量子先生）メモリアルコンサート』が開催されました。

母リョウコの残した音楽活動の軌跡に圧倒された2時間半でした。

ヴァイオリニストの大谷康子さんはじめリョウコの友人演奏家たちや札響のかつての同僚のみなさん、仙台フィルと九州交響楽団でコンマスを務める西本幸弘さんはじめ現在中学生のリョウコのお弟子さんたち含め、総出演者90名。

モーツァルトのディヴェルティメントからショスタコ、金管によるヘンデル、木管のモーツァルト、結局一番好きだったらしいヴィバルディの四季に母が残したヴィオラによるテレマンのヴィオラ協奏曲、バッハにチャイコフスキーの弦楽セレナーデ、そしてラストの90人編成のオーケストラによる『舞踏会の美女』ではキラキラのミラーボール演出、締めくくりは『威風堂々』。この2曲はリョウコの人柄にぴったりだということで選曲されました。

演奏者たちによるリョウコの思い出の語りから、私の知らない音楽家としてのリョウコの側面が見えてきたことも驚きでしたが、子供達から大御所にいたるまでの皆さんの全ての演奏が光り輝き、音の隅々にリョウコへのみなさんの思いが込められた最高の演奏会でした。

素晴らしい映画を観たあとのような、忘れがたい感動の詰まった旅を終えたあとのような、母リョウコが亡くなったあと私の中に残ったのは寂しさや悲しみよりも、そんな前向きに生きていく為のエネルギーでした。
昨日の演奏会ではまさにそんな私の胸中の思いが音楽によって具現化したような気がしております。
　
ご参加くださった演奏家の皆さん、ご来場下さいました大勢のお客様、遠方からお越しいただきました母の友人やお弟子さん、スタッフの皆様、演奏会の企画に携わってくださった皆様、本当に本当にありがとうございました。感謝に尽きません。

母リョウコも満面の笑みで喜んでいることでしょう。

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