巻上公一さんのインスタグラム写真 - (巻上公一Instagram)「小田原高校では三年間新聞部   小田高の良さは、風通しの良さと反骨精神ではないかと、ぼんやり思い出している。  高校生(高26)になってすぐ、なぜか勧誘があり、新聞部に入った。  新聞部は先輩たちの偉業のおかげで、全国大会で上位を保ち、野球部より予算が多かった。  しかも市内の先輩たちの店舗から広告収入もあった。  沼津の活版印刷所に出張校正に行くのも楽しみのひとつだった。校正待ちの時に天丼かカツ丼が印刷所から出るのだ。  当時、客観性よりも個人の考えを反映するパトス派の新聞が高校新聞界隈の話題で、「百段坂」という社説や「真帆片帆」というコラムの中に、反映されていた。  校舎から独立した樫葉館にはたくさんの部室があって、治外法権のような場所だった。隣は写真部そして映画部と演劇部。それから弁論部に文芸部。出入り自由のような気楽さだったので、よく掛け持ちで他の部に参加していた。  ヒカシューのメンバー、ギタリストの三田超人(海琳正道)は、小宮孝泰と落語研究会を立ち上げ後、演劇集団ユリシーズに引き抜いた。なにしろ顔が面白く、テープのポン出しが得意である。  学生運動の名残もあり、それを引き継いでフォーク集会も開催した。反戦ビラの類いが配られると、嫌疑がかけられ、よく職員室に呼び出された。(もちろんそのビラに覚えがない)   図書館が好きだった。ロートレアモンやランボーを知り、柳田国男を読み、清水邦夫や唐十郎などの新しい劇作が読みたくて、現代戯曲全集もいれてもらった。  図書館司書の大場和子先生は伊東に住んでいたので、帰りの列車も一緒だった。  福田恆存が講演に来た折、新聞部でインタビューをして、「実験演劇をどう思うか」などと訊き、嫌がられた。  アレン・ギンズバーグ「吠える」に衝撃を受けたのはもちろん。シアドア・ローザック著「対抗文化の思想」、ポール・グッドマン「不条理に育つ -管理社会の青年たち」アリシア・ベイ=ローレル「地球の上に生きる」など、ヒッピー文化に関する書籍が軒並み翻訳されていた時期だ。  学校の帰りには、八小堂書店で本を買い、喫茶エリーゼでナポリタンを食べ、東通り商店街入口近くの山室先輩の家にたむろしていた。  高二の時、卒業式ボイコットの風潮の中、「在校生の言葉」を古屋健と海琳正道とぼくが申し込み、三人で演劇風味のハプニングを、途中で中断されないように巧妙に行った。  小田高体操とアングラ演劇を取り入れたものであった。寺山修司に影響されていたのだ。翌年から「在校生の言葉」がなくなったのは残念である。  高校三年になってからは、劇団のオーディションに受かり、東京に住んでいたので、あまりいい生徒だったとはいえないが、今回樫友祭に呼んでいただき、改めて母校を感じる機会を与えていただき感謝している。   巻上公一 2023年  ◉5月14日(日) 令和5年度 小田原高校樫友祭(ホームカミングデー) ヒカシューライブ 会場:小田原高校(※一般の方もご参加頂けます。) ヒカシューライブ in樫友祭(巻上公一と三田超人の出身校、小田高OB会のお祭り!!) 会場:神奈川県立小田原高校視聴覚室(※一般の方もご参加頂けます。) 無料 開演14時30分~15時30分、14時15分開場 八幡山コンサート「ヒカシューと巻上公一の世界 https://odako.info/concert.html  写真撮影は、牧川かなあ。」5月8日 10時25分 - koichimakigami

巻上公一のインスタグラム(koichimakigami) - 5月8日 10時25分


小田原高校では三年間新聞部

 小田高の良さは、風通しの良さと反骨精神ではないかと、ぼんやり思い出している。
 高校生(高26)になってすぐ、なぜか勧誘があり、新聞部に入った。
 新聞部は先輩たちの偉業のおかげで、全国大会で上位を保ち、野球部より予算が多かった。
 しかも市内の先輩たちの店舗から広告収入もあった。
 沼津の活版印刷所に出張校正に行くのも楽しみのひとつだった。校正待ちの時に天丼かカツ丼が印刷所から出るのだ。
 当時、客観性よりも個人の考えを反映するパトス派の新聞が高校新聞界隈の話題で、「百段坂」という社説や「真帆片帆」というコラムの中に、反映されていた。
 校舎から独立した樫葉館にはたくさんの部室があって、治外法権のような場所だった。隣は写真部そして映画部と演劇部。それから弁論部に文芸部。出入り自由のような気楽さだったので、よく掛け持ちで他の部に参加していた。
 ヒカシューのメンバー、ギタリストの三田超人(海琳正道)は、小宮孝泰と落語研究会を立ち上げ後、演劇集団ユリシーズに引き抜いた。なにしろ顔が面白く、テープのポン出しが得意である。
 学生運動の名残もあり、それを引き継いでフォーク集会も開催した。反戦ビラの類いが配られると、嫌疑がかけられ、よく職員室に呼び出された。(もちろんそのビラに覚えがない) 
 図書館が好きだった。ロートレアモンやランボーを知り、柳田国男を読み、清水邦夫や唐十郎などの新しい劇作が読みたくて、現代戯曲全集もいれてもらった。
 図書館司書の大場和子先生は伊東に住んでいたので、帰りの列車も一緒だった。
 福田恆存が講演に来た折、新聞部でインタビューをして、「実験演劇をどう思うか」などと訊き、嫌がられた。
 アレン・ギンズバーグ「吠える」に衝撃を受けたのはもちろん。シアドア・ローザック著「対抗文化の思想」、ポール・グッドマン「不条理に育つ -管理社会の青年たち」アリシア・ベイ=ローレル「地球の上に生きる」など、ヒッピー文化に関する書籍が軒並み翻訳されていた時期だ。
 学校の帰りには、八小堂書店で本を買い、喫茶エリーゼでナポリタンを食べ、東通り商店街入口近くの山室先輩の家にたむろしていた。
 高二の時、卒業式ボイコットの風潮の中、「在校生の言葉」を古屋健と海琳正道とぼくが申し込み、三人で演劇風味のハプニングを、途中で中断されないように巧妙に行った。
 小田高体操とアングラ演劇を取り入れたものであった。寺山修司に影響されていたのだ。翌年から「在校生の言葉」がなくなったのは残念である。
 高校三年になってからは、劇団のオーディションに受かり、東京に住んでいたので、あまりいい生徒だったとはいえないが、今回樫友祭に呼んでいただき、改めて母校を感じる機会を与えていただき感謝している。
 
巻上公一
2023年

◉5月14日(日)
令和5年度 小田原高校樫友祭(ホームカミングデー)
ヒカシューライブ
会場:小田原高校(※一般の方もご参加頂けます。)
ヒカシューライブ in樫友祭(巻上公一と三田超人の出身校、小田高OB会のお祭り!!)
会場:神奈川県立小田原高校視聴覚室(※一般の方もご参加頂けます。)
無料 開演14時30分~15時30分、14時15分開場
八幡山コンサート「ヒカシューと巻上公一の世界
https://odako.info/concert.html
 写真撮影は、牧川かなあ。


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2023/5/8

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