黒河内真衣子さんのインスタグラム写真 - (黒河内真衣子Instagram)「太宰府天満宮に御帳と几帳を奉納致しました。 四季折々、何度か訪問した際に境内でとったスケッチを元に図案を描いています。 訪れる中で見せていただいた、貴重な絵巻もの、装束や宝物殿の中のご宝物、境内に点在する現代美術作品たち。1,100年以上に亘り学問の神様、文化芸術の神様として人々に愛されてきたこの地で、100年後に見返した時にその時代の文化を感じられるように収蔵していると宮司が仰っていて、そこからこの様な光栄な機会には、今でしか織れない"織物"にしようと決めました。 オーロラ箔などの現代の糸に、正絹や大麻など平安時代にもあったであろう糸を織り交ぜた几帳。 使用した正絹には古代染色を用いて、去年末に太宰府天満宮の庭師さんが剪定した境内の紅梅や楠をわけていただき、木灰や椿灰で媒染し、京都西陣の井戸水で染色、淡い桃色や土の色をうみだして頂きました。 織物全体の紫色となる日本紫は丹後へ収穫に。現在では大変貴重となった紫根の根を掘り起こす作業は骨の折れる作業で、(たまにプチっと、根が切れる音がして冷汗)職人皆さんの色を生み出すまでの果てしない旅路の一部を見せて頂けました。 根を触った手が赤く染まって、それはそれはとても美しかった。 どの工程でも、新旧、ベテランと若手が一緒にものづくりに取り組む姿にはとても感銘を受けました。 今回は朧げな図案で、糸飛ばしも多く、無理難題ばかり申し上げた中で、みんなで膝をついて柄組織表現について話し合いました。 最後まで悩んだ梅の組織は、昔の西陣織の帯の図案はこうやって表現したんだよと年配の職人から教わりました。楽しかったなぁ。 描いた梅たちは境内に200種類、6000本あり、じっと眺めていると、庭師の皆さんにより愛情持って丁寧に剪定された力強い枝ぶりであることが伝わりました。下から眺めていると梅たちが振って降りてくる様でした。ぼやぁと現れる美しい御帳のグラデーションは多彩色紋織織機を使い、たった9色でその景色を織りなしています。服地では使った事のない、300cmの超大口ジャガード織機です。現場の打ち合わせの際に借りた色鉛筆の箱には沢山の小さく削られた鉛筆があって、ここで生み出してきた図案師の歴史を感じました。 スケッチ中に降り出した雨の時は、雷で割れた境内の大きな楠のお腹の中で雨宿りしました。龍のような木肌を撫でて、聞いた雨音は大切な思い出です。 宮司の西高辻さんが子供の頃、その楠でかくれんぼしたという話がとても印象的で、天神様を長きにわたり守ってきた西高辻家の思い出も描けたらと思い、几帳のメインの絵図となっています。  奉納した後、我々からは見る事ができない生地の裏側にも天神様だけが見ることができる絵図を織り込んでいます。その景色を喜んでくださるといいなぁと思っています。 表裏共に複雑な織物を表現ができたのは、沢山の職人の皆様のおかげで完成できました。本当にありがとうございました。  飛梅が舞い立ったかの様な素晴らしい藤本さん設計の仮殿、そして我々の御帳、几帳は3年間太宰府天満宮で見る事ができます。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。 そしてその際は境内を散策して沢山の緑の豊かさを感じてもらえたらと思います。どの季節も素晴らしいです。  そして忘れずに、おいしいおいしい梅ヶ枝餅もよろしくお願いします。焼きたては特に最高です。」5月20日 13時57分 - mamekurogouchi

黒河内真衣子のインスタグラム(mamekurogouchi) - 5月20日 13時57分


太宰府天満宮に御帳と几帳を奉納致しました。
四季折々、何度か訪問した際に境内でとったスケッチを元に図案を描いています。
訪れる中で見せていただいた、貴重な絵巻もの、装束や宝物殿の中のご宝物、境内に点在する現代美術作品たち。1,100年以上に亘り学問の神様、文化芸術の神様として人々に愛されてきたこの地で、100年後に見返した時にその時代の文化を感じられるように収蔵していると宮司が仰っていて、そこからこの様な光栄な機会には、今でしか織れない"織物"にしようと決めました。
オーロラ箔などの現代の糸に、正絹や大麻など平安時代にもあったであろう糸を織り交ぜた几帳。
使用した正絹には古代染色を用いて、去年末に太宰府天満宮の庭師さんが剪定した境内の紅梅や楠をわけていただき、木灰や椿灰で媒染し、京都西陣の井戸水で染色、淡い桃色や土の色をうみだして頂きました。
織物全体の紫色となる日本紫は丹後へ収穫に。現在では大変貴重となった紫根の根を掘り起こす作業は骨の折れる作業で、(たまにプチっと、根が切れる音がして冷汗)職人皆さんの色を生み出すまでの果てしない旅路の一部を見せて頂けました。
根を触った手が赤く染まって、それはそれはとても美しかった。
どの工程でも、新旧、ベテランと若手が一緒にものづくりに取り組む姿にはとても感銘を受けました。
今回は朧げな図案で、糸飛ばしも多く、無理難題ばかり申し上げた中で、みんなで膝をついて柄組織表現について話し合いました。
最後まで悩んだ梅の組織は、昔の西陣織の帯の図案はこうやって表現したんだよと年配の職人から教わりました。楽しかったなぁ。
描いた梅たちは境内に200種類、6000本あり、じっと眺めていると、庭師の皆さんにより愛情持って丁寧に剪定された力強い枝ぶりであることが伝わりました。下から眺めていると梅たちが振って降りてくる様でした。ぼやぁと現れる美しい御帳のグラデーションは多彩色紋織織機を使い、たった9色でその景色を織りなしています。服地では使った事のない、300cmの超大口ジャガード織機です。現場の打ち合わせの際に借りた色鉛筆の箱には沢山の小さく削られた鉛筆があって、ここで生み出してきた図案師の歴史を感じました。
スケッチ中に降り出した雨の時は、雷で割れた境内の大きな楠のお腹の中で雨宿りしました。龍のような木肌を撫でて、聞いた雨音は大切な思い出です。
宮司の西高辻さんが子供の頃、その楠でかくれんぼしたという話がとても印象的で、天神様を長きにわたり守ってきた西高辻家の思い出も描けたらと思い、几帳のメインの絵図となっています。

奉納した後、我々からは見る事ができない生地の裏側にも天神様だけが見ることができる絵図を織り込んでいます。その景色を喜んでくださるといいなぁと思っています。
表裏共に複雑な織物を表現ができたのは、沢山の職人の皆様のおかげで完成できました。本当にありがとうございました。

飛梅が舞い立ったかの様な素晴らしい藤本さん設計の仮殿、そして我々の御帳、几帳は3年間太宰府天満宮で見る事ができます。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りください。
そしてその際は境内を散策して沢山の緑の豊かさを感じてもらえたらと思います。どの季節も素晴らしいです。

そして忘れずに、おいしいおいしい梅ヶ枝餅もよろしくお願いします。焼きたては特に最高です。


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2023/5/20

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