中村松江のインスタグラム(matsue_nakamuraofficial) - 6月6日 08時47分

5月にアメリカ映画、「レッド・ロケット(原題 Red Rocket 2021年)」を鑑賞しました。
とても面白くラストまで楽しめたのと同時に、何とも言えない居心地の悪さと少しの不快感も感じさせる作品でした。
元ポルノ映画のスター男優、マイキーが無一文で故郷のテキサスに帰郷し、そこに暮らす別居中の妻レクシーと義母リルの家に無理矢理転がり込み、昔のつてでマリファナを売りながら生計を立てる日々の中、ドーナツ店で働くひとりの少女ストロベリーと出会い、マイキーは再起に向けてある野望を夢見るようになり…という展開のお話です。
出演は主人公のマイキーにサイモン・レックス、マイキーの妻、レクシーにブリー・エルロッド、マイキーが見初めるドーナツ店のバイト、ストロベリーにスザンナ・サンです。
監督は「フロリダ・プロジェクト　真夏の魔法」の
ショーン・ベイカーです。
主人公のマイキーが本当に口先だけでいいかげんな男にもかかわらず、映画を観ていると何となく彼を応援しようという気持ちになりますが、その矢先に最低のクズぶりを発揮したり、マイキーの妻、レクシーと義母リルも優しいところあるな思わせた途端にやはりマイキー同様救いようのないクズぶりを見せつけられ、自分自身の精神的弱さや普段目を背けている嫌な部分も見せられたような気分になり複雑な感情にされられました。
心暖まる映画になりそうでいて全くそうならず、かと言ってネガティブな映画かと言うと、ある意味ポジティブさも感じられるという不思議な感触の作品でした。
面白いんですけど、登場人物が殆ど最低の人達ばっかりなんですよ。
興味のある方はどうぞお楽しみ下さい。
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