代官山 蔦屋書店 DAIKANYAMA T-SITEのインスタグラム(daikanyama.tsutaya) - 6月18日 12時23分


.
代官山 蔦屋書店 人文フロアでは、文学コンシェルジュ間室道子が一つのテーマにつき約40冊を選書するフェアを月替わりで開催中!その中で今回は、特におすすめの書籍を2冊ずつ、合計4冊をアシスタントの藤田がご紹介させていただきます👩🏻‍🎓


【文学コンシェルジュのオールタイム・ベスト〈2023年7月の巻〉】
代官山 蔦屋書店 文学コンシェルジュが新刊・既刊を問わず、面白い!と思ったほんを毎月紹介するコーナーです。何度もオススメしたいものもあります。43のラインナップをお楽しみください。

1.『君の六月は凍る』王谷晶 朝日新聞出版
表題作に登場するのは学校の同級生である「わたし」と「君」。そして「わたし」のきょうだいの「B」と、「君」のきょうだいの「Z」。本編がすごいのは、すべてがボーダーレスであること。場所も時代も登場人文たちも性も特定できない物語の、透明度にあふれた悲しみがすばらしい。併録作「ベイビー・イッツ・お東京さま」の主人公は28歳の女性で、「板橋」「世田谷」「紳士服のAOKI」「びっくりドンキー」「小林幸子」など怒涛の固有名詞と、ウンコ臭がして床がびしょびしょの野外トイレ、1部屋約3畳のシェアハウス、ネットの二次創作など、表題作とは打って変わって濃い世界がてんこ盛り。でも、2編があまりにちがうからこそ共通するものも浮かび上がる。著者・王谷晶の”これを書かなければ私は死ぬ”という気合と、”読んでくれ”、という祈りのような切実さだ!

2.『累々』松井玲奈 集英社文庫
連作短編集で、たくらみに満ちた1冊。1話目に出てくる「小夜」は、半同棲中の恋人からいつもの夕飯時の話題のひとつみたいな感じでプロポーズされ、もやもやしている。2話目の登場するのは、愛する彼氏の友人とセフレ関係にある「パンちゃん」。3話目はパパ活をしている「ユイ」とパパである「私」の物語。4話は美術大学を舞台に、先輩に一目ぼれして一種異様な関係になった2年生「ちぃ」の恋のてんまつが描かれる。どのお話の女性も、最初に自分がよしとしたものに適応できなくなっていくのが読みどころ。それが彼女たちの愛を探す。そして4人は…!最終話をハッピーエンドととるか、バッドエンドととるかは読み手に委ねられている。

【流れる】
私たちの外では雨、川、潮が流れ、街には音楽が流れ、私たちの体からは、汗、涙、血が流れる。また、予定が流れる、試合が流れるなど「流れ」は予期せぬわれわれの人生そのものかもしれません。大河のごとき長編あり、清流のごとき短編あり。「流れる」をテーマにした本を集めたフェアです。
1.『雨のなまえ』窪三澄 光文社文庫
夫が「パパになろうとしない」ことに泣く妻と彼女を裏切る夫、義母の世話に疲れて勤務先のアルバイトの男の子に希望を見出そうとする夫婦…。心をいつまでも濡らし続ける雨のような5編。

2.『ダーティ・ワーク』絲山秋子 集英社文庫
「誰しも、かけられたい言葉を音楽に求めるときがある」――自分をもてあまし、自信を弾けない楽器のようだと思っているギタリスト、苦手な姉のために深夜の花屋でブーケづくりを教わる女性、安楽死を願う女に一日付き添う男etc、それぞれのリズムで人生は進行し、思わぬところで絡む。ストーンズの名曲に乗せた、胸にしみいる短編集。

店頭では、上記含めすべてのブックリスト&コメントを収めた冊子を無料でお配りしています📚ご来店心よりお待ちしております。


開催期間
6/18~7/20前後

#蔦屋書店#代官山蔦屋書店 #daikanyamatsite #読書 #本 #小説 #book #本屋 #書店


[BIHAKUEN]UVシールド(UVShield)

>> 飲む日焼け止め!「UVシールド」を購入する

70

1

2023/6/18

代官山 蔦屋書店 DAIKANYAMA T-SITEを見た方におすすめの有名人