WWDジャパンのインスタグラム(wwd_jp) - 6月18日 16時04分


コレクション・リポート:「ERL」が初のショーで描く2176年の不良たち 若きロマンチストが見せた意外な素顔

ロサンゼルス発のメンズウエアブランド「ERL」が、イタリア・フィレンツェで 2024年春夏コレクションを6月15日(現地時間)に発表した。メンズ見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」にゲストデザイナーとして参加し、同会場のインスタレーションを手掛けると共に、ブランド初となるランウエイショーを開催した。今、最も注目を集めている若手デザイナーの一人である32歳のイーライ・ラッセル・リネッツ(Eli Russell Linnetz)は、初の大舞台を「映画製作のアイデアが出発点。衣装や小道具を作って本当に映画を製作しているみたいだったよ」と振り返る。

「ERL」が描く物語の舞台は、2176年のフィレンツェだ。小道具の新聞紙には、海面の上昇で水没した街に、カリフォルニアのサーファーが波を求めて集まったという記事が掲載されている。ある晩、彼らは大使館で開かれる舞踏会に忍びこむため、大使の自宅で洋服やジュエリーを漁り、裕福な子供に扮装する計画を立てた。コレクションは、そんな借り物の衣装をまとう、フィレンツェで波乗りを楽しむヤンチャな未来のアメリカ人サーファーたちをイメージしている。

序盤は、ウエットスーツのようにタイトなトップスや、アルミニウムのテープを編み込んだニットウエア、ミラーボールのように輝くワイドボトムスを身に着けた、小麦肌にブロンドの若者が蛍光グリーンのランウエイを意気揚々と歩く。シルクタフタの襟の高いシャツや、ジャガードのタキシード、着物風ルックは「大使の自宅には、ローマや日本の遺産もあるんだ」というイメージのようだ。

ゴーグルのようなフォームの未来的なサングラスと、1990年代風のシュータンが分厚いスケートスニーカーは、初めてオリジナルで制作したアクセサリーだ。借り物ゆえにブカブカのスーツに、ギラギラときらめくキッチュな生地が、大人を気取った若者たちの未完成な魅力を表現していた。

コラム全文は @WWDジャパン プロフィールのリンクから

PHOTO:GIOVANNI GIANNONI、KUBA DABROWSKI

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2023/6/18

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