WWDジャパンさんのインスタグラム写真 - (WWDジャパンInstagram)「コレクション・リポート:「コム デ ギャルソン・オム プリュス」は現実を超越する 2024年春夏は“当たり前”の先の新しいスーツ  「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS以下、オム プリュス)」は、2024年春夏コレクションをパリで現地時間6月23日に発表した。会場となったビルのフロアは薄暗く、熱気がこもった空間に、大勢のゲストがランウエイを囲むように密集する。その様子は多くが思い描く華やかな“パリコレ”とは別ものだろう。しかし、これまで世間の“当たり前”に疑問を投げかけ、固定観念を覆すデザインに挑んできた「オム プリュス」にとっては、ふさわしい舞台でもあった。  今シーズンは、“現実を越える”をキーワードにコレクションを制作。ファーストルックから、常識をひっくり返すスーツが登場する。黒を基調としたシャドウストライプの3Bジャケットは、違和感を覚えるほど巨大な付け襟が主張し、スラックスショーツは天地を逆さにしたようにウエストが裾になっている。「キッズ ラブ ゲイト(KIDS LOVE GAITE)」とのコラボレーションシューズは、つま先がぶれたように上下左右に分離するなど、目の錯覚かと二度見してしまうほど大胆なクリエイションがその後も続いていく。ジャケットは、前後が逆になっていたり、背中にもう一着のジャケットがくっついたり、左右身頃にそれぞれ一着ずつジャケットがくっついたり。スーツからいくつも垂れ下がる不気味なウィッグや、無造作に付く葉っぱの装飾、うろこのような細かいパーツを手縫いしたタンクトップ、ネットのトップス、そしてマティーニグラスや黒く塗りつぶした海洋生物が付くゲイリー・カード(Gary Card)によるヘッドバンドなどは、まるで海を漂流してきたかのようなディテールだ。  モチーフやプリントでも、見る者の“当たり前”の感覚をことごとく破壊していく。ヤシの木やハイビスカス、“WOW!”という陽気なモチーフをクラシックなグレンチェックのスーツに刺しゅうして対比させる。ショー後半にかけては、スーツやトップスにプリントしたトロンプルイユでたたみ掛ける。複数枚の服を着ているようなだまし絵もあれば、ラックにぎっしりかかった赤い軍服や劇場の真っ赤なカーテン、重厚感のある椅子などの無秩序なグラフィックが、夢と現実を行ったり来たりするような感覚に誘う。ただしそれらは決して奇をてらっただけではなく、普遍的なスーツを軸にした“商品”であることは袖を通すと分かる。  コラム全文は @wwd_jp プロフィールのリンクから  PHOTO:KO TSUCHIYA  #COMMEDESGARCONSHOMMEPLUS#コムデギャルソンオムプリュス#COMMEDESGARCONSHOMMEPLUSSS24#pariscollection#pfw#pfwsfashionweek#fashion#fashioncollection#fashionshow#パリコレ#パリコレクション#ファッションショー#ランウェイ#fashionrunway#メンズコレクション#wwdjapanメンズコレ取材 #COMMEDESGARCON#コムデギャルソン」6月28日 10時58分 - wwd_jp

WWDジャパンのインスタグラム(wwd_jp) - 6月28日 10時58分


コレクション・リポート:「コム デ ギャルソン・オム プリュス」は現実を超越する 2024年春夏は“当たり前”の先の新しいスーツ

「コム デ ギャルソン・オム プリュス(COMME DES GARCONS HOMME PLUS以下、オム プリュス)」は、2024年春夏コレクションをパリで現地時間6月23日に発表した。会場となったビルのフロアは薄暗く、熱気がこもった空間に、大勢のゲストがランウエイを囲むように密集する。その様子は多くが思い描く華やかな“パリコレ”とは別ものだろう。しかし、これまで世間の“当たり前”に疑問を投げかけ、固定観念を覆すデザインに挑んできた「オム プリュス」にとっては、ふさわしい舞台でもあった。

今シーズンは、“現実を越える”をキーワードにコレクションを制作。ファーストルックから、常識をひっくり返すスーツが登場する。黒を基調としたシャドウストライプの3Bジャケットは、違和感を覚えるほど巨大な付け襟が主張し、スラックスショーツは天地を逆さにしたようにウエストが裾になっている。「キッズ ラブ ゲイト(KIDS LOVE GAITE)」とのコラボレーションシューズは、つま先がぶれたように上下左右に分離するなど、目の錯覚かと二度見してしまうほど大胆なクリエイションがその後も続いていく。ジャケットは、前後が逆になっていたり、背中にもう一着のジャケットがくっついたり、左右身頃にそれぞれ一着ずつジャケットがくっついたり。スーツからいくつも垂れ下がる不気味なウィッグや、無造作に付く葉っぱの装飾、うろこのような細かいパーツを手縫いしたタンクトップ、ネットのトップス、そしてマティーニグラスや黒く塗りつぶした海洋生物が付くゲイリー・カード(Gary Card)によるヘッドバンドなどは、まるで海を漂流してきたかのようなディテールだ。

モチーフやプリントでも、見る者の“当たり前”の感覚をことごとく破壊していく。ヤシの木やハイビスカス、“WOW!”という陽気なモチーフをクラシックなグレンチェックのスーツに刺しゅうして対比させる。ショー後半にかけては、スーツやトップスにプリントしたトロンプルイユでたたみ掛ける。複数枚の服を着ているようなだまし絵もあれば、ラックにぎっしりかかった赤い軍服や劇場の真っ赤なカーテン、重厚感のある椅子などの無秩序なグラフィックが、夢と現実を行ったり来たりするような感覚に誘う。ただしそれらは決して奇をてらっただけではなく、普遍的なスーツを軸にした“商品”であることは袖を通すと分かる。

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PHOTO:KO TSUCHIYA

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2023/6/28

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