小寺智子さんのインスタグラム写真 - (小寺智子Instagram)「・・ 2023.08.04 ついさきほど、『漢道』を「責了」しました。今回もまた印刷会社の担当さんにお願いして本来の校了日に＋1日していただき今朝は7時に出社して、誰もいない静かな編集部で、最後にもう一度、読み直しました。印刷会社の担当さんは 3年間お世話になっているのでおそらく私が校了前の最後の5日間で一心不乱に集中して仕上げ切るという配分知らず、自分のリズム優先のわがまま編集者であることをご存知なので（絶対開き直るとこじゃない）「ごめんなさい、あともう1回だけ（もう1日だけ）通しで読む時間をいただけませんか？」と泣きつく私を見ても「大丈夫ですよ！」と嫌な顔ひとつせずに現場のスケジュールを調整し、対応してくださる。編集者ごとに仕事の進め方やタイプが全く違う中、それぞれに合わせたスケジュール組みや立ち回りをしてくださっていることに常々、本当に感謝している。「わかっているなら 1週間前から集中して余裕を持って校了できないの？」というのはごもっともで、私ももちろん毎回そういう意気込みで臨むのだけれど、「校了直前」って「制作中」とは全く違う独特の脳波のようなものが出ていて、私の場合、それがとんでもない緊張感を伴って持続するのが、せいぜい5日間が限度。明らかに、違う「脳」に切り替わる。途端に、静寂の中に身を置かれるというか。スイッチがカチッ、と入るのです。その証拠（言い訳とも言う）に、これまで16年間編集者をやってきて、「わーい！余裕で校了できた～！」という本は、1冊もない。毎回、必ずこうなる。与えられた時間をいっぱいいっぱいまで使い切って、そして、ちょっとだけ足りない。 1冊の本はチームで作り上げていて、それぞれにたくさんの人が関わってくださっているけれど、最後にGoサインを出すのは編集者なので、ベルが鳴るギリギリまで「本当にこれでゴールしていいか」「何か、見落としているものはないか」を自分にしつこく問い続ける。ヒューマンエラーは絶対になくならない。だから、何度経験しても、校了日はものすごく真剣になるし、ドキドキする。編集者は「校正校閲部」という日本語と出版のプロの力を借りて文章内に・誤字脱字はないか・表記は統一されているか・事実と異なる言及はないか・不快な言い回しはないかなどなど（他にもいっぱい）綿密にチェックしていただきつつ編集者は編集者で校正校閲部と同様の視点で読み込みつつも著者とコミュニケーションを取っている担当編集者だけができる取捨選択を重ねて本自体の個性と精度をあげていく。私が一番気にしているのは、「著者の話し方や言葉の選び方、キャラクターやパーソナリティを打ち消してしまうような言い回しや表現に加筆修正してしまわないように」ということ。そういう意味で『漢道』は「ひゅうがくんらしさ」を決して失わない「言葉遣い」を普段以上に意識した。なぜならひゅうがくんは、「綺麗な日本語と綺麗な言い回しで表現しようとする」言葉の使い方ではなくて、「ストレートに伝える」言葉の使い方しかしないから。たとえば「僕」と「俺」は本来統一することが多いけれど、ひゅうがくんの場合、言葉ごとにのっかっている「エネルギー」が違うから、あえてそのまま残した。俯瞰的に読んで、近視的に読んで、もう一度、俯瞰的に戻る。それを5日間（結果的には6日間）繰り返す。・・・『漢道』最初のページから最後のページまで、まるでひゅうがくんが隣で話しかけてくれているような 1冊になりました。この本を手に取ってくださった方がたくさん笑って、たくさん泣いて、たくさん頷いて、前と上を向いて、明日が楽しみになる1冊になることを願いながら編集しました。ぜひ、お楽しみに。図らずも今日は、華金。 2023年最後の最強開運日。一粒万倍日。大安。天赦日。母倉日。そして、親友の苗字が変わった日。今夜は飲むぞーっ！（笑） 1枚目：おなじみの表紙撮影の舞台裏 2枚目：昆虫博士のひゅうがくんでも苦手な🐝さん 3枚目：一生の想い出になったNBA 4枚目：長山さん、なんでこの指示して撮ってるんだろ…悠馬くんとあむくんが限りなく怪しい🙂 5枚目：長山さんに「もぐもぐ撮ってきてください」とオーダー 6枚目：そして小寺ももぐもぐ撮ってた」8月4日 13時50分