The Fashion Postのインスタグラム(tfpjp) - 10月20日 12時40分
#portraits Shunji Iwai
『「絶望した時に見上げた空は青かった」岩井俊二がみせる景色』
岩井俊二監督の新作『キリエのうた』は、去る10月13日に封切られ、すでに SNS では多くの感想がポストされている。その中で特に印象的だったのが、「余韻で苦しい」「余韻がすごい」というもの。たしかに、岩井俊二といえば『スワロウテイル』や『リリイ・シュシュのすべて』の頃から「余韻」がよく語られてきた作家だったことを思い出す。登場人物が自分の人生に入り込んでくる、あるいは自分が映画の中に入り込んでくる。映画と現実、2つの世界が溶け合って、元の自分に戻れなくなるあの感覚。映画が置かれる環境が激変する一方で、岩井作品と観客のコミュニケーションの在り方が何十年も変わっていないことに、驚嘆せずにはいられない。
さて、『キリエのうた』は、普段は声がうまく出せないが誰もが一瞬で耳を奪われる歌声を持つキリエ(アイナ・ジ・エンド)と、「女を使って生きる」という血に抗おうとするも結局は親と同じ道を辿ってしまうイッコ(広瀬すず)が、新宿駅前の通路で(再び)出会うところから始まる。そこから様々な土地、時間を行き来しながら物語が進んでいく中で、人が生きる上でどうしても避けられない因果が明らかになっていく。
劇中のみんながどう生きたか。その姿を岩井監督はどう撮ったのか。強烈だが優しい物語を、劇場でその目に焼き付けてほしい。
photography: Riku Ikeya
text & interview: Hiroaki Nagahata
#TFP #TheFashionPost #岩井俊二 #ShunjiIwai #キリエのうた
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2023/10/20