髙林梢絵のインスタグラム(kozue__oshima) - 10月24日 13時40分


🌆

「手で触れるかと思った。
透明で、赤く柔らかで、巨大なエネルギーが、
町や空気の目に見えない壁を通りぬけて押してくるような
迫力だった。息苦しいほどの、生々しさだった。

一日は一日を終えるとき、
何か大きくて懐かしくて怖いほど美しいことを
いちいち見せてから舞台を去っていくのだ、
と思い知った。実感した。

町に、自分にしみ込んでくる。
なめらかに溶けて、したたり落ちる。
そういう赤が刻々と色を変え、
オーロラのように展開していく。
もっとも美しく透き通ったロゼのワインや、
愛妻の頬の赤、そういったもののエッセンスが、
西のほうからめくるめくスピードで
ぜいたくに迫ってきた。

路地のひとつひとつが、ひとりひとりの人の顔が。
赤く照らされては満たされていく、激しい夕焼けだった。」


全3ページにわたる
高知の夕焼けの描写に感動しすぎて時が止まりました
あまりにも良い文章に出会ってしまうと
興奮して胸の内側から熱くなって、体温が上がる😳
小説を読みながら発熱しそうになった
もうこれは、そんな本🥺

序盤から言葉の美しさは半端じゃなく
ばななさんの世界観にうっとりと浸っていましたが
6割くらい読んだところでどんどん面白くなり
言葉が持つ熱?エネルギーも割り増しになっていって
こんなになめるように
本を読んだのは初体験かもしれない…
と思ったほどでした、、一言でいえば最高だった、、


☟その後につづく夕焼けの描写がこちら

「あたり前のことを、こんな力を持った
夕暮れでも見ない限りなかなかわからない。

私たちは百万の書物を読み、百万の映画を見て、
恋人と百万回キスをしてやっと、
『今日は一回しかない。』なんてたぐり寄せるとしたら、
一ぺんでわからせて圧倒するなんて、
自然とは何とパワフルなんだろう。

求めてもいないのに、放っておいてもわからせる。
ただでじゃんじゃん誰にでも、
わけへだてなく見せてくれる。
求めてわかるよりずっとはっきりと。」

「もう夕焼けは最後の一滴を絞りだして、
町の四隅は暗く沈み、夜が香たっていた。」

⇒🫠🫠🫠🫠🫠
はわわわわ、、
最後の最後まで緩みなく凄い、凄い、凄すぎる、、
"町の四隅は暗く沈み、夜が香り立っていた"
が夕焼けの〆になっているのだけど
なにこのおしゃれ、、夜が香り立つって、、はわわ
もう、はわわが過ぎますわ、、、🫠🫠🫠🫠

すごい。とか、
感動。という一言で片付けてしまえるような
「夕焼けが綺麗」という景色を
1000文字近くで書き上げる情熱っていうの?
なんていったらいいの?
もうわたしの語彙力じゃ表せないけれど!
読んでいるこちらがたじろぐほどの
言葉の迫力!が!すごいのですわ、、!!!!

🌇

代表的に夕焼けのシーンを取り上げてみたけれど
全体的にこんな感じでもう凄すぎて凄すぎるのです。
青い空を
"ガラスのように硬さのある明確な青"と言ってたり
弟の涙を
"大人の行き詰まりの透明な結晶"と言っていたり
そういう言葉の美しさやおもしろさが
ごりごりに詰まった小説であるだけでなく、

愛とは?についてのそれぞれの見解や
人を好きになる時の瞬間や空気とか、
そういう価値観的な気づきもふんだんに盛り込まれていて
もうとりあえず
「読んでよかった」「出会えてよかった」と
雑にまとめてしまうことを許してほしいぐらいの😭
最高の一冊でした!!!!!!!!

(ってまだ上巻しか読んでないんだけどね)

以上、ロイヤルホストからお届けしました☕️
 

#アムリタ
#吉本ばなな
#kozu_booklover @髙林梢絵


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2023/10/24

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