モルのインスタグラム(m_scape) - 2月2日 21時54分
①
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2月最初の冬晴れの日曜日。
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年明け以来、土日もずっと出社していたが、昨日はビルの法定点検で出社自体ができなかったこともあり、久々にゆっくりしようと決めていた。
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約1か月ぶりの休み。
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今日こそは二度寝、三度寝を決めこもうと前日からアラームも解除し惰眠をむさぼっていたところ、ケータイが小刻みに揺れ出した。
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こんな朝早くだれだ?
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自慢じゃないが電話してくる友だちなんてほぼ思い当たらない。
っていうか友だちがいな......
この話題はやめよう。
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ベッド脇の携帯に手を伸ばしていると電話が切れた。
着信履歴を確認しようとしたところで再度かかってくる。
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再配達とか頼んだかな?
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と、あまり警戒もせず寝ぼけたまま通話ボタンを押す。
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『・・・はい』
「モルさんおはよ。あたし。今ヒマ?」
『いや、寝てる』
「お茶しよ。駅前のカプリね。はいじゃあ10分後」
『まっt』
ツー、ツー…
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有無を言わさずとはまさにこのことか。
時間を確認するとまだ朝の9時前。
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っていうかなぜ彼女がボクの地元にいる?
新幹線の始発でも乗らない限りムリなはずだ。
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いや、今はそんなことを考えるよりも急いで駆け付けないとやばい。
彼女の性格なら、ボクが行かなければおそらく会社に尋ねてでもボクの家まで来てしまう。
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すぐに着替えをすませダッシュで向かう。
かなり急いだが待ち合わせのカフェに着くのに15分ほどかかった。
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カウンターでカフェモカを注文し2階席にあがると、彼女は優雅にココアを飲んでいるところだった。
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対面に座り目を合わせる。
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『えっと…』
「モルさんお久しぶり。なに遅刻してんの?」
『んー、レディーファースト?』
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テーブルの下で脛を蹴られる。
朝からご褒美。
うん、いらない。
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『そもそも約束してないだろ?』
「引きこもりさんには女待たせる権利なんてないから」
『あ、はい』
「じゃ言いわけでもなんでも聞きましょうか」
『いや急に来られてもそんなすぐには…』
「じゃなくて。なんで最近IGもLINEも見てないの?!」
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#引きこもりから脱出した話
#ねつ造キャプ
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2015/2/2