花とキャビア可愛らしく美しくいい香りのする花に生臭くて黒光りするキャビアを合わせる。異質なもの、正反対のもの同士が組み合うことによりお互いが引き立ち違う方向へと引っ張り合うことにより対になって回る。互いの存在によってそれぞれが個の存在のバランスを取れる。これは私の好きな言葉の一つ、 “精神分離病者のダンスパーティ”という本から「正常を保つために人は二つの顔を要する」というのに似ています。人は表向きに見せている一面を保つためにもう一つ完全プライベートな容易に他人に公開できないような一面を持つことが必要でありどちらか一方だけでは保てないバランスがあるということを指しています。相反する二つというところでこの作品ではもう一つ「かわいい」と「恐ろしい」を対にしています。「かわいい」という表現が軽視されたり軽率に扱われる中、そこに存在するものに対してもっと考えてから接してほしいという気持ちと「本物にはどこか恐ろしさがある」ということを伝えようとしています。この作品の製作に入るころは自分の編みだすニット作品、ブランドの「らしさ」について考えていた時期でした。その中で「ハンドニットは編みだす人が直接編みに宿るのだから私が編む作品にはそのまま私という人格が宿る。an/eddyらしさとは蓮沼千紘自身であり私とニットとの関係性である。」という答えにたどり着きました。私にとってニットは編むという行為そのもので、はじめから誰か届けたい相手がいて頭のなかから外に出すのではなく外に出した結果が誰かに届いていました。編んでいるとき世界には私とニットの二つだけしか存在しない。アイテムとして着るニットだと素肌とニットとの間には目に見えない隙間があるように感じる。そうじゃなくて私とニットとの間には体もいらなくてもっと内内の生々しいまでの近さがある。撮影ではモデルさんにそんなニットと私の生々しいまでの距離感を体感してから撮影に臨んでほしいという想いからほぼ裸のモデルさんの素肌に直接編みつけていくということをしました。 2014 #aneddy #knit #ouchigallery #NY

knitchihiroさん(@knitchihiro)が投稿した動画 - 2015/08/31 10:30:46