猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 11月20日 02時22分
BSプレミアムシネマでやっていた『シンデレラマン』が面白くてうっかり観てしまった…。いや、映画の正しい観方です、コレ。観る気もない人を惹きこんで離さないっていうのは。(観ている場合かどうかは別としてな?) 大恐慌時代に活躍した実在のボクサー、ジェームス・J・ブラドックの伝説的なタイトルマッチまでの物語をラッセル・クロウが演じていて、とても良かった。借金まみれで幼い子供3人を抱えながら、手を骨折していてもリングに立ち、その傍で港湾労働者として働くギリギリの生活。命がけで家族を守らざるを得ない時代の荒波etc... アメリカの歴史にはとんと疎い私ですが、大恐慌時代のセントラルパークが〝フーヴァー村〟と呼ばれる大スラム街になっていたなんて、ちょっと衝撃だった。(フーヴァー村の名前は、当時の第31代アメリカ大統領 ハーバート・フーヴァーから)そう、この映画は彼個人の歴史に加えて、かなりリアルな大恐慌時代のN.Yの有様と、さまざまなクラスの人となりが丁寧に描かれた歴史映画の側面があったから、ぐいぐい惹きこまれたのかもしれない。
それにブラドックが守りたかったのは、地位でも名誉でも、有り余るほどのお金でもなく、ただただ愛する妻と子供たちと人並みの小さな暮らし、その一点に尽きるという堅実なところもジーンとしました。女の稼ぎをはなからアテにする世の中のヒモ男たちに見せてやりたいわ!などと思いつつ。
ハリウッドの感動モノは、演出過剰なものも多い中で、この映画はそれを抑えた(かといって、イーストウッドのミリオンダラー・ベイビーみたいにリアルに過酷すぎて胸が痛い…ということもない)バランスの良さが心地よかったです。ちなみに映画のタイトルは、ブラドックの当時のニックネームから来ているそう。
若い頃に尖ったものばっかり観ていた私も、ようやくこうゆう映画を素直に面白いと思えるところまで来たなぁ…と感慨深い昨今。
#猫沢映画館
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2018/11/20