<さよなら、厨房> ・ 丸10年、厨房でパンを作ってきましたが、お別れの時がきました。今日で厨房の仕事はラストでした。去年の1月にワカナンにパンづくり部を受け渡して、ほぼ製造業務は見守り役としてのお掃除役(サポートおばさん)をやった1年でした。シュトレンの繁忙期に入ったり、人が足りない時に手伝ったり、トラブルが起きた時のお助けマンだったり。 ・ 1年通してワカナンとコースケくんが、しっかりとパンづくり部を回してくれているので、これで私の役目は終わりました。かつて、ゴトウ店長にお店を受け渡した時、かつてトールさんに出荷業務を受け渡した時。そして、今度は厨房とさようならです。 ・ 店、出荷、パンづくり。一人で始めたお店でしたが、これで3つの主要業務を引き渡しできました。パンから卒業するのは感慨深いです。自分の中で一番好きな仕事でしたし、パンもお菓子もレシピも薪窯も製造工程も、全て自分で試行錯誤して作り、最もクオリティを高めることができたプロダクトだと思ってます。 ・ それに厨房が大好きでした。用もないのに行ったり(厨房あったかいんです)、眠れない夜中も早朝も休みの日も、厨房でPCを持ちこんで一人で仕事をしていました。厨房に行くと夏でも冬でも一番にお湯を沸かし白湯を飲みました。湯気の立った白湯、薪窯の香りと、室内に残った熱気、煙で煤けたグレーの厨房。辛い日も楽しい日もいつもこの厨房と一緒でした。大好きでした。 ・ だけど、もうお別れします。店もそうでした。ゴトウさんに任せると決めた日からレジに立つことは殆どしていません。こうやって、「わざわざ」はわたしがいないということに慣れて、わたしがいないことが普通になっていきます。それが一番いいのです。 ・ 色んなタイプの経営者がいると思いますが、店の存続を一番に考えてわたしの出した答えがこれです。自分より優れた人が沢山いることを認め、更なる成長を促して去るのが、わたしの一番の仕事だと思ってます。最初はどれも一人でやっていた業務ですが、沢山のことを一度にやるので、どれもギリギリのクオリティでした。一つ一つに力を込める事が難しかったです。そして、選んだ形が今の組織の形です。専任にすることで個々のクオリティがどんどん上がっています。クオリティを上げることが一つの夢でした。素直に認め、去ります。 ・ 一個ずつ業務を受け渡して、最後に何が残るんだろう。最近はそれをよく考えています。みんなにもらった時間で、今度は未来を作らなければいけません。だけどちょっと最近は疲れていて、モチベーションもだだ下がりで困ったものです。 ・ 多分、虚無感です。前もそうだった。人に渡すってそういうことです。今は出荷もよくわかんないし、レジもよくわかんないです。皆んながいなくなったら、もうわたしにはできません。厨房もこれからそうなっていきます。わたしはパンの焼き方がよくわからなくなるんでしょう。きっと。 ・ 渡すってことは「自分は必要がない」と自己認識するということですから、ちょっと体力が要いります。厨房とのさようならは、やっぱりエッジが効いてます。書いていたらいつの間にかポロポロと涙が溢れてきました。しばらくは脱力することにします(締め切りに毎日追われているけど)。 ・ ということで、この年の瀬、わたしのセンチメンタルにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。 ・ 年内の店舗営業はこれで終了です。‪1/17(木)‬から営業再開です。わたしは店にも厨房にもいないので、もうお客様と会えるのはイベントの時くらいになってしまうかもしれません。裏方に回りますので、しばしのお別れです。だけどSNSに毎日いるから、次回からはそちらでお会いしましょう。では皆さん、今年も一年ありがとうございました(って明日も更新するけどね、たぶん)! ・ #mylife

wazawazapanさん(@wazawazapan)が投稿した動画 -

ヒラハルのインスタグラム(wazawazapan) - 12月24日 18時20分


<さよなら、厨房>

丸10年、厨房でパンを作ってきましたが、お別れの時がきました。今日で厨房の仕事はラストでした。去年の1月にワカナンにパンづくり部を受け渡して、ほぼ製造業務は見守り役としてのお掃除役(サポートおばさん)をやった1年でした。シュトレンの繁忙期に入ったり、人が足りない時に手伝ったり、トラブルが起きた時のお助けマンだったり。

1年通してワカナンとコースケくんが、しっかりとパンづくり部を回してくれているので、これで私の役目は終わりました。かつて、ゴトウ店長にお店を受け渡した時、かつてトールさんに出荷業務を受け渡した時。そして、今度は厨房とさようならです。

店、出荷、パンづくり。一人で始めたお店でしたが、これで3つの主要業務を引き渡しできました。パンから卒業するのは感慨深いです。自分の中で一番好きな仕事でしたし、パンもお菓子もレシピも薪窯も製造工程も、全て自分で試行錯誤して作り、最もクオリティを高めることができたプロダクトだと思ってます。

それに厨房が大好きでした。用もないのに行ったり(厨房あったかいんです)、眠れない夜中も早朝も休みの日も、厨房でPCを持ちこんで一人で仕事をしていました。厨房に行くと夏でも冬でも一番にお湯を沸かし白湯を飲みました。湯気の立った白湯、薪窯の香りと、室内に残った熱気、煙で煤けたグレーの厨房。辛い日も楽しい日もいつもこの厨房と一緒でした。大好きでした。

だけど、もうお別れします。店もそうでした。ゴトウさんに任せると決めた日からレジに立つことは殆どしていません。こうやって、「わざわざ」はわたしがいないということに慣れて、わたしがいないことが普通になっていきます。それが一番いいのです。

色んなタイプの経営者がいると思いますが、店の存続を一番に考えてわたしの出した答えがこれです。自分より優れた人が沢山いることを認め、更なる成長を促して去るのが、わたしの一番の仕事だと思ってます。最初はどれも一人でやっていた業務ですが、沢山のことを一度にやるので、どれもギリギリのクオリティでした。一つ一つに力を込める事が難しかったです。そして、選んだ形が今の組織の形です。専任にすることで個々のクオリティがどんどん上がっています。クオリティを上げることが一つの夢でした。素直に認め、去ります。

一個ずつ業務を受け渡して、最後に何が残るんだろう。最近はそれをよく考えています。みんなにもらった時間で、今度は未来を作らなければいけません。だけどちょっと最近は疲れていて、モチベーションもだだ下がりで困ったものです。

多分、虚無感です。前もそうだった。人に渡すってそういうことです。今は出荷もよくわかんないし、レジもよくわかんないです。皆んながいなくなったら、もうわたしにはできません。厨房もこれからそうなっていきます。わたしはパンの焼き方がよくわからなくなるんでしょう。きっと。

渡すってことは「自分は必要がない」と自己認識するということですから、ちょっと体力が要いります。厨房とのさようならは、やっぱりエッジが効いてます。書いていたらいつの間にかポロポロと涙が溢れてきました。しばらくは脱力することにします(締め切りに毎日追われているけど)。

ということで、この年の瀬、わたしのセンチメンタルにお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

年内の店舗営業はこれで終了です。‪1/17(木)‬から営業再開です。わたしは店にも厨房にもいないので、もうお客様と会えるのはイベントの時くらいになってしまうかもしれません。裏方に回りますので、しばしのお別れです。だけどSNSに毎日いるから、次回からはそちらでお会いしましょう。では皆さん、今年も一年ありがとうございました(って明日も更新するけどね、たぶん)!

#mylife


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2018/12/24

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