ブルータスのインスタグラム(brutusmag) - 4月16日 19時22分


【曜変天目特集★発売中】曜変天目、はじめの一歩。 Q&Aで学ぶ基礎知識。

教えてくれる人・大阪市立東洋陶磁美術館学芸課長代理 小林 仁

Q:曜変天目ってなんですか?
A:宋の建窯で焼かれた、斑文と光彩を持つ黒釉茶碗。

歴史の中で「曜変」の名を与えられてきた茶碗は3つだけではない。なるほど、見た目がキラキラしたものもあれば、錚々たる美術館の所蔵品もある。それらと、国宝の3碗は何が違うのか。「厳密に定義するなら、国宝に指定された曜変天目3碗に共通する条件すべてが揃わないと、曜変天目と言えない」と小林さん。「①宋時代の建窯(現在の福建省南平市建陽区水吉鎮)で作られた、最上質の黒釉茶碗。②碗の内部には釉薬の気泡の破裂痕からなる斑文(星文)があり、③その周囲を群青や紫など光の角度によって色合いを変える光彩(虹彩)が取り巻く。貴重な唐物(中国から舶載された文物)でどのように書院を飾るかを記した室町時代の秘伝書『君台観左右帳記』に、“地いかにもくろく、こきるり(瑠璃)、うすきるりのほし、ひたとあり。又、き色・白色・ごくうすきるりなどの色々まじりて、にしきのやうなるくすりもあり”と書かれた通りのものです」

一方「天目」の方は、曜変に限らず「ナントカ天目」という名を聞く。これは中国・浙江省の天目山にあった禅宗寺院に由来しており、ここへ鎌倉時代に留学した日本人僧たちが、当時一般的に使われていた喫茶用の碗を、天目山の茶碗という意味で「天目」と呼んだ。それが日本で中国産の茶碗全体を指す言葉になっていったようだ。

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2019/4/16

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