マンチカンズTVのインスタグラム(studio_singa) - 8月12日 11時10分
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小説「人生を変えた猫」
続きは
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=第3話「グルメな猫」=
亡くなったぐれおじさんのことを想う時、ご飯の時の様子がまっさきに浮かんで参ります。
若い頃のぐれおじさんは好奇心が旺盛で、御飯の時間になると僕の隣に座って、
「にゃあ~おん」
と良く鳴いたもんです。
「ご飯ちょ~だい」
ってやつです。
元奥様のYuさんと産まれた瞬間から一緒なもんだから、自分のことを人間だと思ってたんでしょうね。
あまり人間のご飯はあげたら良くないと分かっていましたが、目をじーっと見つめて
「にゃ~おん」
なんて言うので、ちょこっとあげたりしちゃってました。
僕の大好物が唐揚げで、最高のご馳走はケンタッキーだったもんだから、ぐれおじさんの好物もそうなっちゃったんですよね。唐揚げやケンタッキーの日はダッシュで横に座りに来てたっけ。
ちなみにケンタッキーを食べてると、「サイ」と呼ばれる部位(1番脂の乗ってる四角いモモの部分)の骨の近くに、内臓のようなものがくっついてるのご存知でしょうか。あれ、腎臓らしいのですが、そこがお気に入りでしたね。お気に入りというか、食べても美味しくないので、そこを主にあげてたんですが。
僕の甘やかしのせいで、すっかりグルメになってしまった、ぐれおじさん。大きくなってからは人間のご飯はあげなくなったのですが、グルメ体質は残ってしまって、いわゆる「カリカリ」は食べずに「缶詰」のご飯ばっかり食べるようになってしまいました。
その反省を活かして、その後の猫たちは猫フードのみで育ててきたのですが。
おかげで、ぐれおじさんの晩年に、療法食を与えるのは至難のわざでした。グルメなもんで。
でも、晩年、唐揚げにも
「にゃ~おん」
って反応しなくなった時は、
「あぁ、相当辛いんだなあ。。。」
って、心が締め付けられる思いでした。
自分で食べる力がなくなってからは、注射器のようなもので療法食をあげるようになりました。なかなか上手くいかなくて、相当時間がかかったりしていましたが、その時間も今となっては宝物なんですよね。
ご飯にまつわる思い出もだいぶ変化していきましたが、どれも僕にとっては大切な思い出。
今頃お空の上で、大好きな唐揚げ食べてるかな。
第3話 完
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2019/8/12