谷口達郎さんのインスタグラム写真 - (谷口達郎Instagram)「#一回忌#命日#母#還暦祝い#イタリア#ベネツィア  1年前の今日、自分が何をしていたか はっきり覚えている。  焦燥感、危機感、飢餓感、 自分の持つ感覚全てが自分であり、 他人のようだった。  1年前の自分を照らし合わせに、 母の亡骸に手を合わせに、 今、僕は地元・広島に来ている。  今朝の東京は、 あんなにも激しく雨が降っていたのに、 広島空港に到着すると、快晴だった。  西日本では未だ梅雨は明けず 今朝も豪雨は続いていたのに、 雲間から太陽は姿を表し、 夏の空を模していた。  まるで、母が良く来たねって 天気を操って 快晴にしてくれているような気がした。  広島空港から三原行きの バスを待つ小1時間、  空港の展望台に来て、 僕は入道雲を眺めていた。  つい2年前、祖母の法事に 母と訪れた時も、ここに居た。  難病を患い、手のかかる 母の近くに居ることを疎ましく感じ、  ひとりで屋上に来て、 景色を眺めていた。  一緒に行こうと言えなかった。  少しでも近くに居たくなくて、 バス乗り場の前に、 何も言わず母をほっぽりだして、 屋上に来ていた。  あの時の自分を振り返り、 取り返せない時間を後悔と共に振り返る。  この1年間、ずっと母に対する 自分の行いを悔み続けてきた。  ある時から冷たくなって距離を置き、 背を向け続けてきた後悔と共に この1年間を毎日、過ごしてきた。  東京ではない母と居た この生まれ育った町に身を置くと、 眠っていた記憶と涙は呼び戻され、 頭の中は混沌とした。  自責の無限ループに陥る。  バスに乗った記憶も余りない。  気がつけば、僕は母のお墓の前で 手を合わせていた。  墓跡に薔薇なんておかしいけど、 薔薇が大好きだった母は きっと喜んでくれている。  墓石には母の名前が彫られていた。  東京から電話でお寺にお願いしていたので 母の名前を見るのは今回が始めてだった。  日付は1年前の令和元年7.25が記されていた。  目にした瞬間、 受け入れて続けてきた現実に 改めて、目瞼が潤む。  母はこの1年間、 毎日のように僕の夢に出てきた。  逝去して3ヶ月目くらいまでは、 夢に出てくる母の余命は僅かなもので、 いつも苦しそうな顔をしていた。  その時間の中で、僕は精一杯母を労い、 優しくしていた。  それが半年目を超えたくらいから、 夢に出てくる母は、余命は少なくも 元気な姿を見せてくれるようになる。  だから、いつも色々な所に 連れて行ってあげるようになった。  僕は現実に目を覚ますと安堵したのか 良く涙を流していたことを思い出す。  ここ最近の夢に出てくる母は 病気も患っておらず、  歳も実際より若くなったり、 元気な姿で現れる。  だから海外に旅行したり、 実際にしてあげられず後悔してきたことを 夢の中で叶えていた。  母は夢を通して、僕の後悔を浄化させ、 もう苦しまなくても良いよと メッセージをくれているのだろうか。  一時よりは幾分、心が軽くなった気がする。  こんなことを書くなんて、 都合が良すぎるけど、  夢の中で母と楽しく過ごすことで、 僕の中で苦しみは浄化されつつある。  勿論、この後悔とは一生一緒に 生き続けなければならないけど、  亡き後も母は僕の心の中の浄化作用を し続けてくれている。  母の存在はなおも偉大だと思う。  墓参りが終わり、お墓近くの 母が大好きだったお好み焼き屋に行くと、 いつも以上に混んでいた。  空いてる席はないとあきらめようとした時、 店員はまるで、予約席にしてくれてたように、 母と僕が使っていた席へ案内してくれる。  1年前の四十九日の時、 更には2年前に祖母のお見舞いで 連続して母と一緒に座った席だった。  こんなにも混んでいるのに、 奥側の特別な4名席が空いているなんて。  きっと、母の力が働いているんだと 確信と安心を覚えた。  確か1年前の母の納骨時は雷がゴロゴロ鳴って 今にも雨は降り出しそうなのに、お祈りの最中、 雨はずっと振り留まってくれていた。  それが、お祈りや儀式を終え、 お好み焼きを食べようとお店前まで来ると、 我慢しきれず、ついに大雨は降り出した。  休憩に入り、閉じていたお店の店主が 何故かふいに出てきて、僕を招き入れてくれた。 そしてお好み焼きを食べさせてくれた。  お店に出る頃には雨は止み、 快晴になっていた。 店主も驚いていた。  今回も店主や店のお客さんが、 昨年度と同じように、 こんな不思議な天気もあるんだねと言っている。  きっと母はお墓参りをしやすいように、 天気を操って、僕に前向きなメッセージを 届けてくれたのだろうか。  空には入道雲が姿を出し、  セミの鳴き声が聞こえてきた。  今年初めてのことだった。  暑い夏が始まる。  季節はこれから、また何度も繰り返していく。」7月25日 22時55分 - tatsuro.tt

谷口達郎のインスタグラム(tatsuro.tt) - 7月25日 22時55分


#一回忌#命日#母#還暦祝い#イタリア#ベネツィア

1年前の今日、自分が何をしていたか
はっきり覚えている。

焦燥感、危機感、飢餓感、
自分の持つ感覚全てが自分であり、
他人のようだった。

1年前の自分を照らし合わせに、
母の亡骸に手を合わせに、
今、僕は地元・広島に来ている。

今朝の東京は、
あんなにも激しく雨が降っていたのに、
広島空港に到着すると、快晴だった。

西日本では未だ梅雨は明けず
今朝も豪雨は続いていたのに、
雲間から太陽は姿を表し、
夏の空を模していた。

まるで、母が良く来たねって
天気を操って
快晴にしてくれているような気がした。

広島空港から三原行きの
バスを待つ小1時間、

空港の展望台に来て、
僕は入道雲を眺めていた。

つい2年前、祖母の法事に
母と訪れた時も、ここに居た。

難病を患い、手のかかる
母の近くに居ることを疎ましく感じ、

ひとりで屋上に来て、
景色を眺めていた。

一緒に行こうと言えなかった。

少しでも近くに居たくなくて、
バス乗り場の前に、
何も言わず母をほっぽりだして、
屋上に来ていた。

あの時の自分を振り返り、
取り返せない時間を後悔と共に振り返る。

この1年間、ずっと母に対する
自分の行いを悔み続けてきた。

ある時から冷たくなって距離を置き、
背を向け続けてきた後悔と共に
この1年間を毎日、過ごしてきた。

東京ではない母と居た
この生まれ育った町に身を置くと、
眠っていた記憶と涙は呼び戻され、
頭の中は混沌とした。

自責の無限ループに陥る。

バスに乗った記憶も余りない。

気がつけば、僕は母のお墓の前で
手を合わせていた。

墓跡に薔薇なんておかしいけど、
薔薇が大好きだった母は
きっと喜んでくれている。

墓石には母の名前が彫られていた。

東京から電話でお寺にお願いしていたので
母の名前を見るのは今回が始めてだった。

日付は1年前の令和元年7.25が記されていた。

目にした瞬間、
受け入れて続けてきた現実に
改めて、目瞼が潤む。

母はこの1年間、
毎日のように僕の夢に出てきた。

逝去して3ヶ月目くらいまでは、
夢に出てくる母の余命は僅かなもので、
いつも苦しそうな顔をしていた。

その時間の中で、僕は精一杯母を労い、
優しくしていた。

それが半年目を超えたくらいから、
夢に出てくる母は、余命は少なくも
元気な姿を見せてくれるようになる。

だから、いつも色々な所に
連れて行ってあげるようになった。

僕は現実に目を覚ますと安堵したのか
良く涙を流していたことを思い出す。

ここ最近の夢に出てくる母は
病気も患っておらず、

歳も実際より若くなったり、
元気な姿で現れる。

だから海外に旅行したり、
実際にしてあげられず後悔してきたことを
夢の中で叶えていた。

母は夢を通して、僕の後悔を浄化させ、
もう苦しまなくても良いよと
メッセージをくれているのだろうか。

一時よりは幾分、心が軽くなった気がする。

こんなことを書くなんて、
都合が良すぎるけど、

夢の中で母と楽しく過ごすことで、
僕の中で苦しみは浄化されつつある。

勿論、この後悔とは一生一緒に
生き続けなければならないけど、

亡き後も母は僕の心の中の浄化作用を
し続けてくれている。

母の存在はなおも偉大だと思う。

墓参りが終わり、お墓近くの
母が大好きだったお好み焼き屋に行くと、
いつも以上に混んでいた。

空いてる席はないとあきらめようとした時、
店員はまるで、予約席にしてくれてたように、
母と僕が使っていた席へ案内してくれる。

1年前の四十九日の時、
更には2年前に祖母のお見舞いで
連続して母と一緒に座った席だった。

こんなにも混んでいるのに、
奥側の特別な4名席が空いているなんて。

きっと、母の力が働いているんだと
確信と安心を覚えた。

確か1年前の母の納骨時は雷がゴロゴロ鳴って
今にも雨は降り出しそうなのに、お祈りの最中、
雨はずっと振り留まってくれていた。

それが、お祈りや儀式を終え、
お好み焼きを食べようとお店前まで来ると、
我慢しきれず、ついに大雨は降り出した。

休憩に入り、閉じていたお店の店主が
何故かふいに出てきて、僕を招き入れてくれた。
そしてお好み焼きを食べさせてくれた。

お店に出る頃には雨は止み、
快晴になっていた。
店主も驚いていた。

今回も店主や店のお客さんが、
昨年度と同じように、
こんな不思議な天気もあるんだねと言っている。

きっと母はお墓参りをしやすいように、
天気を操って、僕に前向きなメッセージを
届けてくれたのだろうか。

空には入道雲が姿を出し、

セミの鳴き声が聞こえてきた。

今年初めてのことだった。

暑い夏が始まる。

季節はこれから、また何度も繰り返していく。


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2020/7/25

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