松浦弥太郎のインスタグラム(yatarom) - 9月13日 08時59分

鍛造作家の成田理俊さんと出会ったのは、もう15年くらい前だ。ある時、麻布十番から広尾に抜ける住宅街を歩いていて、雑居ビルの小さなギャラリーを覗いたら、鋼を叩いて作った小物が並んでいた。フックや釘、燭台の中に、小さな手の平に乗るサイズの、フライパンみたいな小皿に目が止まった。用途がわからなかったけれど、すぐに欲しいと思った。買い求めたら、控え目に側にいた成田さんがとても嬉しそうに微笑んでいて、二言三言話しをした。僕は毎日料理をし、毎日成田さんのフライパンを使っている。成田さんのフライパンは生活の一部になっている。けれども、この用途のわからない最初に出会った作品。これが一番好きだ。成田さんが彷徨い歩いて見つけた手がかり、その原型なような気がするからだ。なにより美しい。ひたすら美しい。成田さんの工房を訪れ、一緒にブルーベリーを摘んだ日が懐かしい。#松浦弥太郎 #くらしのきほん #成田理俊 @studio_tint

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