北欧、暮らしの道具店のインスタグラム(hokuoh_kurashi) - 9月21日 07時00分


【スタッフコラム】言葉のおまもり
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学生時代の先生の言葉は、
大人になっても意外と記憶に残っていたり、
社会人になった今でも
自分の教訓になっていたりするものです。

「焦らず 腐らず うぬぼれず」

これは学生時代たいへんお世話になった先生が、
たえず私に掛け続けてくれた言葉です。

美術系の学校で作品制作に打ち込んでいた私は、
常にこの言葉を念仏のように唱えていました。

私の作品に対して、先生からよく言われていたのは、
「自信のなさが出ている」「表現が小さい」といった指摘。
幼い頃は、もっと紙いっぱいにのびのびと
絵筆を走らせていたし、
作品を小学校に持って行って勝手に
発表会をしたりもしていました。

いったい自信とはどこから生まれるものなのか、
そして先生のおっしゃる「うぬぼれ」とは
「自信」とどう違うのか。
当時の私はそんなことをモヤモヤと考えていました。
(今思い返すとものすごく尊い時間でした……)

制作をしながらずっと考え続けていたけれど、
結局明確な答えが分からないまま、大学を卒業して、
社会人になりました。

そして社会人になって7年経つ今、
こうしてバイヤーの仕事をしていますが、
私は頻繁に「自信」という言葉を使っています。

たとえば、商品の仕入れを検討するとき、
「これがあれば自信が持てる」という
動機から発展することも多く、
むしろ今の仕事をするうえで重要なキーワードと
なっています。

そんなときふと、学生時代に
もやもやしていた気持ちがよぎったのでした。
そういえば昔、こんなことを考えていたなぁ、と。

今改めて、その当時
もやもやしていたことに向き合ってみると、
不思議なことに少しは理解ができているような
気がするんです。
いろんな人と出会ったり、失敗を重ねたり、
思いもよらぬことで褒められたり。
そんなふうに社会人としての経験を経てきて、
自然と自分の中で理解が深まっていたんですね。

* * * *
 
もし学生時代の自分に対して
助言をしてあげられるとしたら、
こんな感じでしょうか。

自信は「未来」ではなく、
「過去」にあるものだということ。

この過去というのはつまり「事実」。
今までやってきたこと、努力したこと、
好きだということ。
その事実に気付くだけで、
自信は生まれるものなのだと思います。

思えば学生の頃の私は、
未来にある見えないものばかりを追い求めて
苦しくなっていたような気がします。
それをこじらせて「自分はすごいぞ!」と
根拠のない見栄を張ってしまうと、
それは「うぬぼれ」になってしまうのかもしれません。

……なんて語っていますが、今の私も、
全てにおいて自信を持てるわけではありません。
むしろ自信を持って挑めることのほうが
少ないと思います。

それでも先生からこの言葉をいただいて、
悩んで時間はかかったけれども
その意味を理解できたことが、
私にとっての大きな成長です。
この先歳を重ねても、
大切にポケットにしまっておきたい言葉です。
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(テキスト:スタッフ郡)
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2020/9/21

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