偕成社のインスタグラム(kaiseisha_pr) - 11月16日 12時00分
【今週のおすすめ】今に伝わる話とはちょっと違う、5つの「ほんとうの」話とは。『日小見不思議草紙』(藤重ヒカル 作/飯野和好 絵)
舞台は、県の中央部にある、しずかな古い町、日小見市。どこにでもありそうなこの町では、実は江戸時代、ふしぎな出来事が数多く起こっていたのです……。きょうは、藤重ヒカルさんのデビュー作で、日本児童文学者協会新人賞を受賞した本作をご紹介します。
この本では、5つの話が登場します。
一の巻は、「立花たんぽぽ丸のこと」。日小見市の北西部、古呂田山のふもとにある忠明院の中にある墓は、立花たんぽぽ丸という侍のものだと言われています。
実は、この侍が使っていたという刀、その名も「たんぽぽ丸」は、相手を切ろうとすると、鼻の頭にぽっとタンポポが咲くというふしぎな刀で……?
たんぽぽ丸をふしぎなサルから譲り受けた侍、立花六平太の物語が語られます。
二の巻は、「草冠の花嫁」。現代では草冠のお守りや名物のいなりずしが、テレビでも取り上げられる神社、冠稲荷神社の物語です。
記憶を失って倒れているところを助けられ、豆腐屋で働いている清七。ある日店に現れたのは、とあるおじょうさまのおつかいで来た、小さな女の子。その子が頭に乗せている草冠をみて、清七はおどろきました。記憶のない自分が唯一覚えている、草冠の編み方と同じだったのです。
草冠を編んだおじょうさまに会えば、何かわかるかもしれないと、屋敷を訪れる清七。おじょうさまと対面し、話しているうち、記憶がよみがえっていきます。
「そうだ、わたしは……わたしは、化けていたんだ。」
このように、現代の日小見の町に残る言い伝えや建造物にかくされた、「ほんとうの」話が語られます。日小見市は、この本の中の架空の町ですが、まるで本当にある町のように思えてきます。
読書の秋、どこにでもあるようで、どこにあるかは誰も知らない、ふしぎな町の物語に浸ってみませんか?
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2020/11/16