吉井明子さんのインスタグラム写真 - (吉井明子Instagram)「「それで、君はもう詰め替えたんだよね？」そう尋ねると、ふぅと小さくため息をついたあと、彼女は言った。「ねぇ、あのシャンプーとコンディショナーは、本当に、詰め替え用だと思う？」「…そう、表示がしてあるけれど…」彼女は何も聞こえなかったように、綺麗にカールされた毛先を、指でクルクルと弄んでいる。「…もしかしたら『シュレーディンガーの猫』のような話かな？」彼女はこちらを見て、小さく肩をすくめた。違ったようだ。「完全なシャンプーって、どんなものだと思う？」聞かれるまで考えたこともなかった。頭の中で、完全なシャンプーのCMを思い描こうとしていると、彼女は言った。「まさか、ポンプから出るシャンプーだとか言い出さないわよね？」「あのね」と言って、イヤリングを片方だけ外して、カタンとテーブルに置いた。「私にとってシャンプーとは、その日の緊張とか疲れとか、時には笑顔とか。そういうのを全部洗い流してくれるものなの。少なくとも、月が欠けてまた満ちるまでの間、あのシャンプーは私の髪を洗い流し続けてくれた。ポンプに入らずともね」彼女は、窓の外の月をしばし眺めたあと、振り向いて言った。「それで十分だと思わない？」十六夜の月が、まもなく地平線に消えようとしていた。 #気象予報士 #気象キャスター #weatherforecaster #기상캐스터　#吉井明子 #シャンプー #コンディショナー #十六夜の月」4月29日 2時38分