猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 10月15日 20時18分

イオちゃんの扁平上皮がんがほぼ確定した日の写真。

口腔専門の動物病院へ行ったこの日、私は自分の大腸内視鏡検査の予約を入れていたことなどすっかり忘れてしまって、人間の病院から電話がかかってきたとき、慌てふためいた。

それから10ヶ月近くも経って、本日ようやく振り替え検査が終わった。こうして、イオちゃんにまつわることがひとつずつ、しめやかに終わっていく。終えることで私自身も、そしてイオの魂も、もっと安らかに穏やかな場所へと移行していく。

イオちゃんを亡くしてからしばらくして、彼女のがんができていた場所と同じ、左下顎の痛みに私は悩まされた。大学病院の耳鼻咽喉科でMRI検査まで受けてわかったのは〝共感疼痛〟つまり、イオちゃんの痛みを想像しすぎた結果の〝幻の痛み〟である、ということだった。

幻の痛みは、イオちゃんへの丁寧な弔いの日々で徐々に消えていった。ただ、今でもなにかの折にイオのことを強く思い出してしまうと、簡単に蘇る。

感情を持つ人間の心が、こんなにも強く体に作用するのかと私は正直驚いてしまった。

イオのがんが進行していくなかで強く願っていたこと。〝神さま、せめてイオの痛みを私に移して彼女を楽にしてください〟そしたら、本当にそうなった。願わくば、イオちゃんの痛みが実際に私に移っていたらいいと思う。〝痛み分け〟って、本当に起こるのね。

それもこれもぜんぶ愛がなせる技で、誰も悪くないし、すぎてしまえば奇跡の連続だったなと思う。あの頃、私とイオの心と体は、まさに一心同体だったのだ。

イオちゃんは、自分のせいで私の検査が先送りになったことや、共感疼痛で苦しんだと知ったら絶対に「ごめんねママちゃん」と言うと思う。だからこそ、今日の検査結果がシロで本当によかったと思った。

病院から戻ってきて、真っ先にイオの祭壇に向かって「なんでもなかったよ」って報告した。

イオちゃん、全身全霊であなたを愛した日々は、私の人生の宝物だよ。

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#イオの扁平上皮ガン日記 #イオちゃんフォーエバー
#イオはこのときアブちゃんに自分の病気の告白をしたんじゃないかと思う　#みつゆびイオちゃん

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