三隅有里子のインスタグラム(misumi_gtv) - 7月26日 23時33分

準決勝の日、ニュースで放送しました「公立高校から甲子園へ・親子3世代で追いかけた夢」
この夏、ベスト4で唯一の公立高校、高崎商業高校野球部の小池選手を取材しました。小池くんのおじいちゃんは高商のOB会長を30年近く務め、去年の秋に亡くなった時澤常雄さん。お母さんは時澤さんの娘で高商マネージャー、お父さんは同級生の選手だったという高商一家なのです。
小池くんは、高崎商業に入学する事を迷いました。おじいちゃんの存在が偉大過ぎて、高商で野球をするのには相当の覚悟が必要でした。お母さんとお父さんは、もちろん高商野球部に入部してほしいと思っていたけれど、何も言わずに本人の決断を待ちました。おじいちゃんも迷っていたのを知っていたので、半ばあきらめていたけど、小池くんは自分の意思で入学を決めました。入学式の日、制服を見せに行った時に嬉しそうな顔をしていたおじいちゃんの顔が忘れられないといいます。
おじいちゃんは、新チームになって小池くんがレギュラーになったのを見届けて、去年の秋に亡くなりました。78才でした。
私は時澤さんに初めてお会いしたのは2006年、高崎商業が春のセンバツに出場した年の番組の取材でした。入社1年目の事です。それ以降、高商のグランドでお会いするたび、穏やかなそしていつでも柔らかな物腰で迎えてくれて、別れ際には必ず「高商の取材よろしくお願いしますね」とおっしゃっていました。優しい笑顔が今も忘れられません。今回、孫の小池くんを取材して、時澤さんとの約束がひとつ果たせたような気が私自身しています。
準決勝ではあと一歩及ばず、親子3世代で追いかけた甲子園出場の夢は叶いませんでした。
この試合、ヒットがなかった小池くんはおじいちゃんはきっと「打てなくて何やってるんだと言ってると思う」と言ってたけど、私は違うと思う。
お母さんと同じように
「高商のユニフォームを着て、野球をしてくれてありがとう」って時澤さんなら言うと思う。
優しい笑顔が目に浮かびます。
2年半お疲れ様でした。

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