奥浜レイラさんのインスタグラム写真 - (奥浜レイラInstagram)「HAPPY NEW YEAR!! 2020年が明けちゃいましたが昨年の映画ふりかえり。 順位はありません。よかったポイントを短めに。   『ホテル・ムンバイ』 インドで2008年に起きたテロ事件を克明に描いた傑作。人質となったホテル従業員、宿泊客の勇敢な姿に胸を打たれるが、テロリスト側を多面的に描いたこともこの映画の意義深い点。個人の背景にある、さらに大きなものに目を向けさせる。   『バーニング 劇場版』 ミステリーの中にさまざまな興味深いテーマを扱っている秀逸さ。日常的にこの映画の場面がよぎることも多かった。(特にヘミのアパート)   『ウトヤ島、7月22日』 実際に起きた最悪のテロ事件を追体験させる撮影手法。犯人はほとんど映らないのに、常に恐怖に支配される。 同事件を別のアプローチで描いたNetflix版『7月22日』で語られる犯行動機。そこに理想の国として日本があげられて頭を抱えた。   『よこがお』 深田監督がインタビューで語っていた「実現されてもいない平等を仮構して、いたずらに"強い女性"を描くことはガス抜きでしかなく、現実の格差を隠蔽する危険をともなう」という言葉は、2019年に何度も思い出すことになった。白か黒かでは語れない主人公の揺らぎが素晴らしかった。   『最初の晩餐』 「家族」とは血縁関係のことだけではなく、互いを大切に想って分かりあおうと努めた人々の集まりのことだと思う。決まりきった家族のかたちを押しつけない物語に心を重ねた。   『存在のない子供たち』 レバノン生まれのナディーン・ラバキン監督が、リサーチ中に目撃し体験したことを盛り込んだフィクション。人権が当たり前のように脅かされる光景は、何度見たって胸をえぐる。少年ゼインのまなざしににじむ強さと諦めが印象的だった。   『宮本から君へ』 人間は愚かで、でも一生懸命な人からは目が離せなくて、自分でも不思議なところで愛おしい気持ちが生まれちゃって、なぜか強くなった気持ちになって風切って劇場から出る、みたいな。靖子が相手に都合が悪いこともちゃんと言うところ、良かったな。   『荒野の誓い』 前にもインスタで書いたのでそちらもどうぞ。強い憎しみを持つ者同士が、自分たちが生き残るために、どうやって憎しみを捨てるのか。今の日本社会を見て考えているテーマ。ひとつの答えがこの映画の中に。   『家族を想うとき』 会社がリスクを負わない雇用形態。個人事業主への搾取が、家庭生活まで壊していく。公開前のトークイベントに呼んでもらい、ラストシーンではケン・ローチ監督の怒りを感じる、と話しましたが、観てから少し経ってもあのラストは忘れられない。まだ上映中なので絶対みてほしい。  最後の1本がどうしても選びきれなかったので『岬の兄弟』『旅のおわり 世界のはじまり』『ギルティ』『クライマックス』を入れさせて!(ずるい) 『クライマックス』の冒頭のダンスシーンは、今年のベストシーンかも。   ※公開日が2019年内の作品に絞ってます。 パラサイトも素晴らしかったですが、全国公開は2020年1月10日だったので持ち越し。  あまりきちんと数えていませんが、今年は300〜350くらいの映画やドラマを観ました。(長編シリーズのドラマもいくつか観ているので、あまり多くなかったのですが)  SNSが大きな影響を及ぼす昨今。ますます「分かりやすい言葉を使って、断言すること」の方が拡散される世の中に進んでいます。個人的にはそれを危惧しています。 この社会のあらゆる物事は"良し悪し"だけでは語れないはず。 どんなことでも表側と裏側、もしくはそれ以上の見え方があります。 それを一刀両断ではなく多面的に、映画の持つ"個性"を伝えていけたらいいなぁ。」1月3日 18時31分 - laylaokuhama

奥浜レイラのインスタグラム(laylaokuhama) - 1月3日 18時31分


HAPPY NEW YEAR!!
2020年が明けちゃいましたが昨年の映画ふりかえり。
順位はありません。よかったポイントを短めに。

 『ホテル・ムンバイ』
インドで2008年に起きたテロ事件を克明に描いた傑作。人質となったホテル従業員、宿泊客の勇敢な姿に胸を打たれるが、テロリスト側を多面的に描いたこともこの映画の意義深い点。個人の背景にある、さらに大きなものに目を向けさせる。 

『バーニング 劇場版』
ミステリーの中にさまざまな興味深いテーマを扱っている秀逸さ。日常的にこの映画の場面がよぎることも多かった。(特にヘミのアパート) 

『ウトヤ島、7月22日』
実際に起きた最悪のテロ事件を追体験させる撮影手法。犯人はほとんど映らないのに、常に恐怖に支配される。
同事件を別のアプローチで描いたNetflix版『7月22日』で語られる犯行動機。そこに理想の国として日本があげられて頭を抱えた。 

『よこがお』
深田監督がインタビューで語っていた「実現されてもいない平等を仮構して、いたずらに"強い女性"を描くことはガス抜きでしかなく、現実の格差を隠蔽する危険をともなう」という言葉は、2019年に何度も思い出すことになった。白か黒かでは語れない主人公の揺らぎが素晴らしかった。 
 『最初の晩餐』
「家族」とは血縁関係のことだけではなく、互いを大切に想って分かりあおうと努めた人々の集まりのことだと思う。決まりきった家族のかたちを押しつけない物語に心を重ねた。 

『存在のない子供たち』
レバノン生まれのナディーン・ラバキン監督が、リサーチ中に目撃し体験したことを盛り込んだフィクション。人権が当たり前のように脅かされる光景は、何度見たって胸をえぐる。少年ゼインのまなざしににじむ強さと諦めが印象的だった。 
 『宮本から君へ』
人間は愚かで、でも一生懸命な人からは目が離せなくて、自分でも不思議なところで愛おしい気持ちが生まれちゃって、なぜか強くなった気持ちになって風切って劇場から出る、みたいな。靖子が相手に都合が悪いこともちゃんと言うところ、良かったな。 

『荒野の誓い』
前にもインスタで書いたのでそちらもどうぞ。強い憎しみを持つ者同士が、自分たちが生き残るために、どうやって憎しみを捨てるのか。今の日本社会を見て考えているテーマ。ひとつの答えがこの映画の中に。 

『家族を想うとき』
会社がリスクを負わない雇用形態。個人事業主への搾取が、家庭生活まで壊していく。公開前のトークイベントに呼んでもらい、ラストシーンではケン・ローチ監督の怒りを感じる、と話しましたが、観てから少し経ってもあのラストは忘れられない。まだ上映中なので絶対みてほしい。

最後の1本がどうしても選びきれなかったので『岬の兄弟』『旅のおわり 世界のはじまり』『ギルティ』『クライマックス』を入れさせて!(ずるい)
『クライマックス』の冒頭のダンスシーンは、今年のベストシーンかも。 
 ※公開日が2019年内の作品に絞ってます。
パラサイトも素晴らしかったですが、全国公開は2020年1月10日だったので持ち越し。

あまりきちんと数えていませんが、今年は300〜350くらいの映画やドラマを観ました。(長編シリーズのドラマもいくつか観ているので、あまり多くなかったのですが)

SNSが大きな影響を及ぼす昨今。ますます「分かりやすい言葉を使って、断言すること」の方が拡散される世の中に進んでいます。個人的にはそれを危惧しています。
この社会のあらゆる物事は"良し悪し"だけでは語れないはず。
どんなことでも表側と裏側、もしくはそれ以上の見え方があります。
それを一刀両断ではなく多面的に、映画の持つ"個性"を伝えていけたらいいなぁ。


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2020/1/3

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