The Fashion Postさんのインスタグラム写真 - (The Fashion PostInstagram)「#portraits interview with jun takahashi  『実験と変化を繰り返す高橋盾が見つめる、COVID-19流行後の世界』  ―「SN」の企画を始動させたのが2019年11月ということで、COVID-19の流行は想像も付かなかった時期だと思います。ローンチまでのこの間に、自身の考えや生活はどれほど変わったのでしょうか。  大転換したと言っても過言ではないかもしれません。自粛期間中は、家にこもって仕事をしていました。これまでほとんど自宅で仕事をすることはなかったので、どうなることかと思っていたのですが、やってみたらすごく捗った。  COVID-19の流行前は、朝走ってから会社に出社して、午前中は音楽を掘ったりメールのやりとりをして午後13時頃から集中して作業をする、というルーティンでしたが、家だと余計なことをしない。はやく仕事を終えて、子供と一緒に自転車で出かけたり、自宅で映画を見たりして過ごしていましたね。  のんびりした、不思議な時間を過ごせたなと思っています。自粛が明けて元の生活に戻るかと聞かれるとそうじゃない。葉山の山の中にアトリエを借りることになっていて、週1、2回そこに行って作業しようと思っていたり。頻繁にDJもしていましたが、この期間中に聞く音楽も変わって、アンビエントや歌謡曲、もともと好きだったサザンオールスターズとかを聞いています。無理に音楽を掘ったりすることもなくなりましたね。  自粛期間中に、これまで当たり前としてやってきたことに対して、向き合って考えるようになりました。例えばパリでショーをやってきたことも、本当に必要なのかとか……。  ―そもそも、“装う”ことについて考え直した人も多かったのではないかと思います。人と会う必要がないときのファッションについて、考えざるを得ない機会でしたから。  家族以外の誰にも会わないし家から出る必要がないわけですから、1日中パジャマでいても良い。僕もそれを数日やってみましたが、途中で「これじゃ、だめだ」と思って着替えるようになりました。その時々の気分で服を選ぶという行為が、ファッションに携わる立場、もっと言えば文化的なことに携わっている人にとっては必要なことなんじゃないかと思いました。  これまで僕が作ってきたものは合理的なものとはかけ離れているけれど、合理的な物の良さもわかる。だけど、ファストファッションが当たり前になり、合理的なものが善とされたときに隠れてしまったスピリチュアルなものや感覚的なこと、いびつだったり尖っているものの良さに、この期間に改めて気がつきました。  でも僕は、作るものも、発表の仕方も、元には戻らないと思います。COVID-19の流行によって起きたこの稀有な状況が自分にどれだけ影響を与えるのか、まだ未知なことが多いけれど影響は明らかで、決して小さくないと思いますね。これを機に、また違うタームに入っていくことに面白さを感じています。  📷 最新となるアンダーカバー2021年春夏メンズコレクションでは COVID-19 の影響により従来のパリファッションウィークにおけるショー形式ではなく3Dのルックブックで発表された。制作は「UNDERCOVER PRODUCTION」  text: rio hirai  #TFP #TheFashionPost #JunTakahashi #高橋盾 #UNDERCOVER #アンダーカバー ー #UNDERCOVERPRODUCTION #SN #SpiritualNoise #21SS」7月22日 18時34分 - tfpjp

The Fashion Postのインスタグラム(tfpjp) - 7月22日 18時34分


#portraits interview with jun takahashi

『実験と変化を繰り返す高橋盾が見つめる、COVID-19流行後の世界』

―「SN」の企画を始動させたのが2019年11月ということで、COVID-19の流行は想像も付かなかった時期だと思います。ローンチまでのこの間に、自身の考えや生活はどれほど変わったのでしょうか。

大転換したと言っても過言ではないかもしれません。自粛期間中は、家にこもって仕事をしていました。これまでほとんど自宅で仕事をすることはなかったので、どうなることかと思っていたのですが、やってみたらすごく捗った。

COVID-19の流行前は、朝走ってから会社に出社して、午前中は音楽を掘ったりメールのやりとりをして午後13時頃から集中して作業をする、というルーティンでしたが、家だと余計なことをしない。はやく仕事を終えて、子供と一緒に自転車で出かけたり、自宅で映画を見たりして過ごしていましたね。

のんびりした、不思議な時間を過ごせたなと思っています。自粛が明けて元の生活に戻るかと聞かれるとそうじゃない。葉山の山の中にアトリエを借りることになっていて、週1、2回そこに行って作業しようと思っていたり。頻繁にDJもしていましたが、この期間中に聞く音楽も変わって、アンビエントや歌謡曲、もともと好きだったサザンオールスターズとかを聞いています。無理に音楽を掘ったりすることもなくなりましたね。

自粛期間中に、これまで当たり前としてやってきたことに対して、向き合って考えるようになりました。例えばパリでショーをやってきたことも、本当に必要なのかとか……。

―そもそも、“装う”ことについて考え直した人も多かったのではないかと思います。人と会う必要がないときのファッションについて、考えざるを得ない機会でしたから。

家族以外の誰にも会わないし家から出る必要がないわけですから、1日中パジャマでいても良い。僕もそれを数日やってみましたが、途中で「これじゃ、だめだ」と思って着替えるようになりました。その時々の気分で服を選ぶという行為が、ファッションに携わる立場、もっと言えば文化的なことに携わっている人にとっては必要なことなんじゃないかと思いました。

これまで僕が作ってきたものは合理的なものとはかけ離れているけれど、合理的な物の良さもわかる。だけど、ファストファッションが当たり前になり、合理的なものが善とされたときに隠れてしまったスピリチュアルなものや感覚的なこと、いびつだったり尖っているものの良さに、この期間に改めて気がつきました。

でも僕は、作るものも、発表の仕方も、元には戻らないと思います。COVID-19の流行によって起きたこの稀有な状況が自分にどれだけ影響を与えるのか、まだ未知なことが多いけれど影響は明らかで、決して小さくないと思いますね。これを機に、また違うタームに入っていくことに面白さを感じています。

📷 最新となるアンダーカバー2021年春夏メンズコレクションでは COVID-19 の影響により従来のパリファッションウィークにおけるショー形式ではなく3Dのルックブックで発表された。制作は「UNDERCOVER PRODUCTION」

text: rio hirai

#TFP #TheFashionPost #JunTakahashi #高橋盾 #UNDERCOVER #アンダーカバー ー #UNDERCOVERPRODUCTION #SN #SpiritualNoise #21SS


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2020/7/22

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