松田珠希のインスタグラム(tamakimatsuda11) - 3月26日 18時13分

【昔の顔】
今朝洗面台に立ち、驚くほど旅の疲れが出た顔を見ていたら、なぜか久しぶりに昔の自分の顔を思い出した。

かつて私の顔には大量のほくろがあった。
すでに幼稚園の頃には大人顔負けのほくろ顔になっており、しかも鼻の下には濃いほくろが３つも並んでしまっていたので、案の定、元気系の男子にはいつも様々な方法でイジられ、それなりに傷ついた。
なんで自分にだけこんなものが沢山ついているのか分からず、歳を重ねるごとに恥ずかしさも増えていき、ほくろだらけの顔を恨んだ。

高校生になり、いつのタイミングかは忘れたが、母がパートで頑張って貯めたお金で、鼻の下のほくろを消してくれた。
当時のレーザー治療は今では考えられないくらい高額だったのと、一応顔に手を加えるという事がダブルで母に申し訳なかった。
そしてどんな気持ちで治療を提案してくれたのかと思うと、母なりにも私の長年の苦悩を知ってくれていたのだと気付き、ありがたいやら情けないやら、でも嬉しいやらで複雑な気持ちだった。

母のパート代と共に消えていったほくろとの別れは、新しい人生がスタートするような感覚だった。
話す度に気になっていた相手の目線は、鼻の下から目に移動し、普通に目と目を合わせて話せるようになったのが新鮮だった。人と出会うのが嫌じゃなくなり、多分だけど少し性格も変わり、まさかのモデルの仕事まで始めた。
仕事が本格化してくると、他のほくろの存在も気になりだし、述べ３０以上のメンバーとお別れした。今でもたまに増えたりするし、鼻の下には最初に旅立ったはずの一人がひょっこり戻ってきたが、２回消してもすぐに帰ってくるので、もう諦め、というよりむしろ戦友のような気持ちで、私の一部になった。
一生向き合っていく自分の顔。シミもシワも年々増え、ボトックスやヒアルロン酸の文字が頭にちらつく。何をやるかやらないか、色々言われているが、基準は自分が明るく楽しくいられるか、それでいいと思っている。

時差ボケのぼんやりした頭で、かつてのほくろ顔の私の思い出と、謎の美容医療への決意。
まずは今のこの疲れた顔を早く治しなさいよと、冴えない頭を振って、できるだけ丁寧に顔を洗った朝でした。

#昔の顔

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