RISING SUN ROCK FESTIVALさんのインスタグラム写真 - (RISING SUN ROCK FESTIVALInstagram)「【RSR現地レポ by「音楽と人」】＜Lucky Kilimanjaro＞ 24時を過ぎ、EARTH TENTに登場したのはLucky Kilimanjaro。眠気に襲われる人も多くなる時間帯だと思うが、眠気を覚ますどころか、踊りの快楽へと溺れさせてしまうのがラッキリだ。なので出演タイミングとしてはベストだったのではないかと思う。〈うまい酒が飲みたい／うまい酒が飲みたい／のどごしのある毎日にしたい〉と唄う「350ml Galaxy」からスタートし、熊木幸丸（ヴォーカル）がビールジョッキを掲げるというこの曲恒例の演出も健在。その瞬間、観客も手にしていたカップなどを掲げると、「ライジングサン最高です！　かんぱーい！」と熊木が叫び、一斉に乾杯。会場の温度は一気に上昇していった。その後も「Heat」「ひとりの夜を抜け」「Burning Friday Night」と立て続けに楽曲を披露。MCはほぼ無いが、曲間に叫ぶ熊木の言葉は、その都度観客を沸き上がらせる。「自分の気持ちのまま自由に踊りましょう！」と彼は叫ぶ。細かいルールなんてない。必要なことは、ただ思いのままに身体を動かすだけ。開放的な空間と心地いいビートの連発に、否が応でも身体は動く。その証拠に、彼らのパフォーマンスが始まってから、しばらく経っても観客は増える一方。踊りの連鎖は広がり続け、EARTH TENT一帯は瞬く間にダンスホールと化していった。ラストに披露されたのは「一筋差す」。〈悲しみも乗せてゆける／虚しさも乗せてゆける〉という一節は、彼らの音楽の核になっているのではないだろうか。決して能天気にダンスミュージックを披露し、踊り明かしたいわけじゃない。悲しみをダンスで喜びに塗り替えたい。そんな思いが根底にあるからこそ、今日も熊木は「皆さん、いろんな思いを抱えてここに来たんだと思います」と語り、一人一人が日常で抱くマイナスな感情にも寄り添っていたのだろう。ライジングの終わりが迫り、切なさが押し寄せてきた頃、その気持ちを吹き飛ばしてくれるほどの活力を与えてくれたラッキリ。切なくなるのはまだ早い。夜はこれからなのだ。 ©️RISING SUN ROCK FESTIVAL 撮影：三浦麻旅子 #RSR23 #LuckyKilimanjaro @luckykilimanjaro」8月13日 3時46分