ヒラハルのインスタグラム(wazawazapan) - 3月11日 16時43分
<ロケットストーブ式石窯を作った理由>
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今日は3/11ですね。2011年のあの日から7年が経過しました。時の流れを感じますが、まだまだ被災した方々の心を思うと胸に痛みを感じます。今日はどうしてわざわざが薪窯にしたのか改めてここに記しておきたいと思います。
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2011年3月11日、その日は店の営業中でした。午後、震度4。ここの土地にしては大きな地震を感じ、テレビをつけると大変なことになっていることがわかりました。それから、すぐにいてもたってもいられなくなって、全額チャリティーイベントを立ち上げて開催し、被災地の保育園にピアノなどを寄付させていただきました。夢中でやりました。何かをせずにはいられない気持ちになったことをよく覚えています。
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その時の衝撃が忘れられず、もしまた地震が起こったら、わたしにできることはあるのだろうか?と悩むようになりました。ガスオーブンでパンを焼いていることに疑問を感じ、単一のエネルギーでなく自然エネルギーも、店のシステムの中に取り入れたいと強く思うようになりました。薪窯さえあれば、たとえ被災してもパンを焼くことができる。
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この気持ちに歯止めがつかず、新しい店を建て、新しく薪窯を作ることを決意し2011年6月に店を閉めることにしたのです。ですが、女性一人のパン屋で薪窯を使ってパンを焼くことは体力的に厳しいだろうなと考えました。どうにか小燃焼の効率のよいパン窯を開発することはできないだろうか?
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当時、夢中で読んでいたロケットストーブのブログ。島根県の岡野さんに思い切って相談の電話をかけました。パン窯にロケストを組み込むことは可能でしょうか?できると思うよ、面白いね!とぜひうちに遊びにおいで。
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岡野さんに会いに行き、ロケットストーブの仕組みをレクチャーしてもらい、2日間でこんな感じの窯にしたらいいんじゃないかとあーでもない、こーでもないと設計図を描き上げました。
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長野に帰ってきてこの窯を作れる人を探さねばならないとなったら、すぐに見つかりました。きこりの中野さん。伐採した薪を炭焼き窯をご自分で作って炭を焼いていた職人さんです。岡野さん、中野さん、わざわざでのロケストパン窯の制作が始まりました。
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そして、窯を入れる店作りもハーフビルドで始まります。今もお世話になっている大工の至くん。これしかお金がないんだけど、どこまでできる?基礎と屋根と壁はつけられる。水道屋さんと電気屋さんもご近所に。お金が足りない部分は、セルフビルドで作ろう。
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窓やドアをくれる人はいませんか?友人やお客様に聞き回り、窓やドアを集めました。足りないドアは割れたガラスをもらってきて、至くんに窓を作ってもらいました。現在も店の窓やドアはいろんなものが付いています。窓やドアに親切が詰まってます。このドアはどこどこで、あの窓は誰々さん。全部由来を覚えています。
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その後、夫と二人で週末は大工になりました。断熱材を入れて、壁に石膏ボードを貼り、珪藻土で塗り、天井を貼り、うまくいかないとやり直し。どんどん工期は伸び、2012年3月にやっと完成しました。わざわざは薪窯とガスオーブンの2つのエネルギーでパンを焼く店になりました。
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2011年のあの地震がなかったらまた違った形の店になっていたことと思います。あの時もたくさんの方々がわざわざを応援してくださいました。なんだか、思い出して考えていたらじんわりきました。みなさん、いつもいつも本当にありがとうございます。心より感謝申し上げます。
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#mylife #パンと日用品の店わざわざ
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2018/3/11