松岡みやびのインスタグラム(miyabi_matsuoka) - 9月13日 23時32分
#自己表現と他者治癒 ④
〜心で奏でるとありのままの私が輝く
昨年放送された #石原さとみ 主演のドラマ #高嶺の花 に、母と私の親子の葛藤がそのまま描かれている。
#華道家 の家元である父は、石原さとみ演じる娘を後継者に育て上げるため、娘の恋愛や幸せを卑劣な手段で次々と壊してゆく。 「おまえは天才。天命を全うするためには、平凡な幸せを手に入れてはいけないのだ!」 私も、これと同じ台詞を繰り返し母から聞かされて育った。
一流の芸術家になるためには、フラストレーション(欲求不満)の爆発が必要。だから、日常生活で幸せを感じてしまったら、芸は終わる。
このセオリーは、一部のストイックな芸術家たちのものだと思っていたけれど、実は生まれつきの脳の働きで、一般社会にもいるのだと心理学を勉強し始めてから知った。 「怒り、欲求不満、闘争心」を原動力としなければ生きていけない脳をもった人が、人口の3割くらいいるという説がある。
戦争や氷河期の生存競争を勝ち抜き、人類が絶滅しないために環境に適応した攻撃力に強い脳の一種だという学者もいる。 (私はライオン脳と呼んでいる)
競争の激しい芸術、芸能の業界には、そういう人達が好んで集まってくるのかもしれない。
とくにハープ業界には、楽器がもつセレブリティーなイメージゆえに「他者より優位に立てる強さを示したい」ライオンさんタイプの人が多い。
プロの世界だと8割、趣味の世界だと4割ほどいるように私の目には映る。
競争が無くなればみんな平和なのかな?と思って、癒しの音楽を教えようとすると…怒る生徒が4割位いるからだ。 「他人を喜ばせるために練習するなんて嫌。人のために犠牲になるのは負け。愛や感謝なんて綺麗事よ。優しさがお金になるの?美しい音を出すより、難しい曲を弾くほうが勝てるでしょ。勝ち負けが無い世界なんて、つまらない」
というのが、彼女たちの持論で、私とは違う観点から音楽を捉えている人がプロアマ問わず一定数いる事を、私はとても興味深く感じている。それが心理カウンセラーとして、親子や夫婦のすれ違いを解決するときに大いに役立っている。
ハープ奏者の母も 「癒しの音楽なんて、技術が無い下手な人の言い訳。弱い人間の逃げよ!」 と言っていた。
けれど、その毒舌の母が今年の発表会に来て…はじめて生徒達の演奏を褒めてくれた。 「フェアリー弾きは、技術をともなえば弱くない豊かな響きを出せるのね。みんな、とっても良く弾いていて生き生きと自己表現できていて感心したわ。3時間のコンサート飽きずに楽しめたわよ」
と。
そんな思いがけないあたたかい言葉を休憩時間に母から聴いたので…
お恥ずかしながら、私はステージの上で号泣してしまった。
あの涙と一緒に「心の自分」が出てきて、目眩は止まった。 「母に感謝をこめて弾きます」と、ステージで言ったけど…正確に言えば「母にやっと認めてもらえたのは生徒さん達がハープを愛してがんばってくれたおかげ。」 という生徒さんへの感謝もあったし、価値観の異なる人達に翻弄されてきた自分自身の人生を肯定できた瞬間でもあったと思う。
心の自分から見た客席は、静かにキラキラと輝いていた。
私は、普段の弱いシマウマじゃなくて…羽が生えたペガサスのように、ゆっくり空を飛んでいた。 「ハープの音色でライオン、シマウマ、サイ。みんな、みんな幸せになりますように〜」 と、ハープを奏でながら、私はただ、祈りを捧げていた。
石原さとみ演じる華道家は、親子の葛藤で精神を病んだときに心理学を学ぶ男性と知り合って救われ、父親とは違う新流派を設立する。
それは… 「誰か大切な人を想って活ける愛の花」
ミヤビメソードも、そんな幸せな教室をめざしたい。 🌸 🌸
🌸 🌸
「松岡みやびは世界一位以上の何かに目標を定めているようにすら見えた。自己表現と他者治癒という相克を相乗に転化するとか真に天才」と、コンサートにいらしてくださったお客様がブログに書いてくださったので、それにお答えする形でエッセイをシリーズで書いてみました。
長文お読みいただきありがとうございました✨🧚♂️✨
「世界一位以上の何か」とは何か?
伝わったなら嬉しいです💕
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2019/9/13