平泉春奈さんのインスタグラム写真 - (平泉春奈Instagram)「⁡ 『月影転生』     理性とは、正しく生きていくために必要な能力である。 人間にだけ備わる大切な力であり、闇を照らす明るい光だ。 私はそれをいかなる時も手放さないと決めている。 自分が自分でいるために。何ものにも屈しないために。   ==================   「窮屈な生き方だね。」 「私はそれを窮屈と感じた事はありません」 「そう?じゃあ……」   言いながら彼は私に近づいた。深い影が私を覆う。大きな手のひらがスルリと頬を撫で、ゆっくり下へ滑っていく。身体中に熱が走る。この人は一体何をしているの?   「やっ……」   思考が追いつきようやく抵抗するも、彼は鎖骨で止まったままの指先をどかさない。   「今、きみは心の中に2つの人格を持ってる。1つはすぐにこの男を排除しないと危険だという理性的人格。もう1つは、さっきまでのつまらない自分を捨てて新しい自分に出会いたい、まだ見ぬ世界に足を踏み入れたいという、期待に満ちた本能的人格」 「……何言って」 「免疫がない分、前者の割合が高めかな。でも……」   首筋に生ぬるい吐息がかかる。そのまましっとり濡れた舌先が、同じ場所をなぞった。   「あっ……」   まるで自分の声じゃないみたいな甘い声が喉の奥から漏れた。なんて卑猥な。   「やめて……」   ようやく絞り出したその声には、言葉通りの説得力はなかった。覇気のない弱々しい声。   「きみがそれを強く望むなら、俺はもうこれ以上何もしないよ」   彼の動きが止まる。お腹の下の方がキュウっとなる。ナニコレ   「自分で決めな。俺はきみの選択を尊重する」 「わ……私、は……」   彼の唇が5cm位の距離まで近づく。その場所は柔らかいの?どんな味がするの?知りたい。味わいたい。感じたい。   ネオンの光が怪しく反射する彼の瞳は、真っ直ぐ私だけを射抜く。背中にゾクリとした感覚が走る。何かに導かれるように、私は彼の唇に自分の唇を重ねた。自分じゃない別の人間の柔らかさ、温もり、匂い。またゾクリ。   彼の舌が私の口内にゆっくり侵入する。それは、解き放たれた野生動物のように私の中を無遠慮に侵していく。一瞬で、同族である弱き者を完全なる支配下に置いてしまった。宙ぶらりんの私の舌は弄ばれ、凌辱される。苦しい。なのに、甘くて官能的。呼吸を忘れる。思考が行き着く場所を見失う。ああ、苦しい、きもちいい。   彼は私を後ろ向きにし、デスクにうつ伏せにさせた。後ろから忍び寄る手。女とは違う、骨ばった指と血管の浮いた甲。心臓がドクドク脈打つ。欲しい……なにを?彼を?   「今から、もっと激しくきみに触れる。いいね?」 「……」 「返事は?」 「……はい」   抗えない。女である私は、強くその先へ行きたいと懇願していた。もう止める術など持ち合わせていない。   彼が触れる。私が暴かれていく。 月とネオンの光は2人の影を深く長く落とし、新たな私を創り出す。       End.   ================   自分で気付かないうちに自分を抑圧していることってあるよね。ふとした瞬間にそれが解き放たれてしまうことも、あるかもしれない。見失っても戻ってこれる場所と同じくらい、発散できる場所も必要。要はバランスが大事ってこと。   今回は"愛"ではなく"人間に備わる本能的欲求"にスポットを当てました。とは言えその裏にはきっと何かしらの"愛"が隠されているかもしれないよね。月が作り出す影に隠された、秘め事のように。 ⁡ ⁡ ⁡ #カップルイラスト #オフィスラブ #オフィス #デスク #夜景 #ビル #キス #上司と部下 #イラスト #ラブストーリー #カップル  #イラストレーション #恋愛 #スーツ #恋愛小説 #オフィスカジュアル #理性と本能 #恋愛ドラマ #ポエム #恋人 #背徳感 #短編 #ショートストーリー #バックハグ #illustration #coupleillustration #Illustrator  #lovestory #office #kiss」11月9日 20時05分 - hiraizumiharuna0204

平泉春奈のインスタグラム(hiraizumiharuna0204) - 11月9日 20時05分



『月影転生』
 
 
理性とは、正しく生きていくために必要な能力である。
人間にだけ備わる大切な力であり、闇を照らす明るい光だ。
私はそれをいかなる時も手放さないと決めている。
自分が自分でいるために。何ものにも屈しないために。
 
==================
 
「窮屈な生き方だね。」
「私はそれを窮屈と感じた事はありません」
「そう?じゃあ……」
 
言いながら彼は私に近づいた。深い影が私を覆う。大きな手のひらがスルリと頬を撫で、ゆっくり下へ滑っていく。身体中に熱が走る。この人は一体何をしているの?
 
「やっ……」
 
思考が追いつきようやく抵抗するも、彼は鎖骨で止まったままの指先をどかさない。
 
「今、きみは心の中に2つの人格を持ってる。1つはすぐにこの男を排除しないと危険だという理性的人格。もう1つは、さっきまでのつまらない自分を捨てて新しい自分に出会いたい、まだ見ぬ世界に足を踏み入れたいという、期待に満ちた本能的人格」
「……何言って」
「免疫がない分、前者の割合が高めかな。でも……」
 
首筋に生ぬるい吐息がかかる。そのまましっとり濡れた舌先が、同じ場所をなぞった。
 
「あっ……」
 
まるで自分の声じゃないみたいな甘い声が喉の奥から漏れた。なんて卑猥な。
 
「やめて……」
 
ようやく絞り出したその声には、言葉通りの説得力はなかった。覇気のない弱々しい声。
 
「きみがそれを強く望むなら、俺はもうこれ以上何もしないよ」
 
彼の動きが止まる。お腹の下の方がキュウっとなる。ナニコレ
 
「自分で決めな。俺はきみの選択を尊重する」
「わ……私、は……」
 
彼の唇が5cm位の距離まで近づく。その場所は柔らかいの?どんな味がするの?知りたい。味わいたい。感じたい。
 
ネオンの光が怪しく反射する彼の瞳は、真っ直ぐ私だけを射抜く。背中にゾクリとした感覚が走る。何かに導かれるように、私は彼の唇に自分の唇を重ねた。自分じゃない別の人間の柔らかさ、温もり、匂い。またゾクリ。
 
彼の舌が私の口内にゆっくり侵入する。それは、解き放たれた野生動物のように私の中を無遠慮に侵していく。一瞬で、同族である弱き者を完全なる支配下に置いてしまった。宙ぶらりんの私の舌は弄ばれ、凌辱される。苦しい。なのに、甘くて官能的。呼吸を忘れる。思考が行き着く場所を見失う。ああ、苦しい、きもちいい。
 
彼は私を後ろ向きにし、デスクにうつ伏せにさせた。後ろから忍び寄る手。女とは違う、骨ばった指と血管の浮いた甲。心臓がドクドク脈打つ。欲しい……なにを?彼を?
 
「今から、もっと激しくきみに触れる。いいね?」
「……」
「返事は?」
「……はい」
 
抗えない。女である私は、強くその先へ行きたいと懇願していた。もう止める術など持ち合わせていない。
 
彼が触れる。私が暴かれていく。
月とネオンの光は2人の影を深く長く落とし、新たな私を創り出す。
 
 
 
End.
 
================
 
自分で気付かないうちに自分を抑圧していることってあるよね。ふとした瞬間にそれが解き放たれてしまうことも、あるかもしれない。見失っても戻ってこれる場所と同じくらい、発散できる場所も必要。要はバランスが大事ってこと。
 
今回は"愛"ではなく"人間に備わる本能的欲求"にスポットを当てました。とは言えその裏にはきっと何かしらの"愛"が隠されているかもしれないよね。月が作り出す影に隠された、秘め事のように。



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2021/11/9

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