平泉春奈のインスタグラム(hiraizumiharuna0204) - 8月24日 20時05分
『恋する悪魔が囁いた 前編』
なぜ人は、幸せになれないと分かっているのに、突き進んでしまうことがあるのだろう。
*
首筋にチリッとした痛みが走る。
彼にその場所を強く吸われたのだと気づいた時には、別の場所にも同じ痛みを感じていた。
「……んっ、だめっ……」
「なに?」
「跡……付けないで」
「ダメだよ。君に拒否権はない」
「や……」
拒絶の言葉は溢れる快楽にかき消されていく。
「知らせてやらないとダメだからね」
「……なにを」
「千春は俺のものってこと。千春にも、千春の周りの奴らにも」
「……私、あなたのものになった覚えない」
「ふうん?」
彼の大きな手のひらがズレたブラジャーの隙間に入り込み、そこにある膨らみを直接とらえた。そのまま先端の突起部分を二本指で強く摘まむ。突き刺すような甘い痛みが身体中に駆け抜けた。思わず呻くと、半開きになった唇を強く塞がれた。
「んんっ……」
彼の舌が激しく口内に入り込み、言葉だけでなく呼吸も許さないほどに中を侵していく。すすり泣くような苦しい吐息だけが途切れ途切れに漏れ出た。
苦しい……目尻から涙がこぼれる。
それなのに、私は恍惚としていた。彼が私を求めてる。全てを支配しようとしている。
初めて会った瞬間、この人は危険だと思った。でも止められなかった。会う度に心が奪われた。触れたい。手を絡めたい。キスがしたい。キスより先も、したい。欲情が加速して、意志の力ではどうにもならなかった。
彼に抱かれて幸せを感じながら、離れた瞬間どうしようもなく不安になった。彼と抱き合ってる時だけ感じる燃え上がるような幸せは、私に潤いと渇きを同時に与えた。
「佐倉さん、私もう、あなたがいないとダメになっちゃう……どうしたらいいの?」
「もっとダメになれよ。俺無しじゃ生きていけなくなれ」
歪んだ感情が交差する。これは愛なの?
佐倉さん、あなたは悪魔です。私をこんなにも翻弄し、あの頃当たり前に生きていたあの場所へ戻れなくした。巨大な檻の中に囚われてしまった私は、ずっとそこで彼の甘い蜜を吸い続けなければ、生きていけないのだ。
たとえ幸せになれなくても……
私は泣きたくなるほど幸せで、苦しくなるほど不幸なこの恋を、きっと、手放せない。
To be continued
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恋はまるで、麻薬のようなもの。
次回後編は彼目線で!お楽しみに😁
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2021/8/24